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豺狼
「豺狼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豺狼の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に勝ちを与えん〉、鷹は死しても穂を摘まずと本邦で言うごとくまた支那で虎豹を君子、
豺狼を小人に比するごとくインドにも虎牙を惜しんで詰まらぬ物と争わぬと言う諺があっ....
「斜陽」より 著者:太宰治
持つな。旅の嚢も、二枚の下衣も、鞋も、杖も持つな。視よ、我なんじらを遣すは、羊を
豺狼のなかに入るるが如し。この故に蛇のごとく慧く、鴿のごとく素直なれ。人々に心せ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
ために、ふたたび起《た》つあたわぬ打撃をうけてしまった。
して、長崎屋は、あの
豺狼《さいろう》に似た根性を以て、当然、ごく最近、今度はあべこべに広海屋に噛みつ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
聖同居す。百余年この方《かた》は坊主一疋もいなくなり、山神形を易《か》えあるいは
豺狼《さいろう》あるいは※※《えんゆう》となりて行人を驚恐せしむ、故を以て、空荒....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
あるとし、高見順、石川達三、丹羽文雄の新進諸氏の作品は題も「嗚呼いやなことだ」「
豺狼」等と銘し、室生犀星氏が悪党の世界へ想念と趣向の遠足を試みている小説等ととも....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
能を有する者、または才能によりて力の足らぬところを、武器をもって補《おぎな》い、
豺狼虎豹《さいろうこひょう》も遠く及ばぬ力を逞《たくま》しゅうするさまをいいあら....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
は暈にて月の輪のくま也。)ただ狼という文字は悪きかたにのみ用いらるるならいにて、
豺狼、虎狼、狼声、狼毒、狼狠、狼顧、中山狼、狼※、狼貪、狼竄、狼藉、狼戻、狼狽、....
「裸体談義」より 著者:永井荷風
の名題には肉体とか絢爛《けんらん》とか誘惑とかいう文字が羅列され、演劇には姦淫、
豺狼《さいろう》、貪乱といったような文字が選び出されている。 浅草の興行街には....
「三国志」より 著者:吉川英治
た。 「檄文は、董卓へもお出しになったんですか?」 「む。……出した」 「彼は、
豺狼のような男だとよく人はいいます。京師へ
豺狼を引入れたら人を喰いちらしはしませ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ていた。 審配は、率直に答えた。 「およしなさい、呂布は天下の勇ですが、半面、
豺狼のような性情を持っています。もし彼が勢力を持ち直して、※州を奪りかえしたら、....
「三国志」より 著者:吉川英治
手下を率き連れて出かけよう」 李楽、韓暹、胡才の三親分は、評議一決して、山林の
豺狼千余人を糾合し、 「おれたちは、今日から官軍になるんだ。ちっとばかり、行儀を....
「三国志」より 著者:吉川英治
ふかく兄の死をいたみ、ともすれば哭いてばかりいた。 「そんなことでどうしますか。
豺狼の野心をいだく輩が地にみちているこの時に。――どうか前王のご遺言を奉じて、国....
「三国志」より 著者:吉川英治
木鹿王はいつも大象に乗って陣頭に立ち、立つやふしぎな法力を以て、風を起し、虎豹、
豺狼、毒蛇、悪蝎などの類を眷族のように従え敵陣へ進む。また手下には、三万の猛兵が....