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負け方
「負け方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
負け方の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「象牙の牌」より 著者:渡辺温
くばくち運の強い男として知られていました。所が、その夜は流石の彼も僕の為に散々な
負け方をして、一文なしどころか手も足も出ない程の莫大な借金をしょわされてしまった....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
遊びにかけては優れた頭脳の持主であると同時に、やり口がいつも鮮やかすぎて、綺麗な
負け方ばかりしているのにも感心させられた。小夜子とちがってどの道彼女は生活者では....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《てきがいしん》が湧き出して来たのはぜひもありません。 あんまり、脆《もろ》い
負け方である。ハタキ込みというようなあの手にかかると、相撲にならない先に、わが浜....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の宮、后腹の五の宮を大臣の大将は自身の車へいっしょにお乗せして帰ろうとした。薫は
負け方の右中将で、そっと退出して行こうとしていた車を、大臣は、 「宮様がたがおい....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ったが、風の荒く吹き出した日の夕方に梢から乱れて散る落花を、惜しく残念に思って、
負け方の姫君は、 桜ゆゑ風に心の騒ぐかな思ひぐまなき花と見る見る こんな歌を作....
「パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
ル)も背景として利用されたのだから愉快である。――そんな風だからフランスはあんな
負け方をしたのだという人があるかも知れないが、それは直接の原因でない一つの出来事....
「勝負師」より 著者:織田作之助
田の将棋を見てくれという戦前の豪語も棋界をあっと驚かせた問題の九四歩突きも、脆い
負け方をしてみれば、結局は子供だましになってしまった。坂田の棋士としての運命もこ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ねえ、欣しくってたまらねえのだ」
「だが、吉岡清十郎も、話に聞けば、あんまり脆い
負け方をしたものじゃねえか」
「清十郎が弱いのじゃない、武蔵という男が、途方もな....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
るのが、なによりおらあ辛い。平常も朝夕に、お叱りをうけながら、昨夜のような未熟な
負け方。あんなざまでは、武道で立つなどという大それた志も、われながら恥ずかしい。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「性懲りもない奴らだ。さきの隅田、高橋の大敗も見たろうに」 「いや、あまりひどい
負け方を喫したので、敵は、負け腹立って来たのだろう」 しかし、衆言をよそに、正....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
面化されてくる。 東海の富士川でも、北陸の倶利伽羅でも、なぜか平軍はおなじ形の
負け方を繰返した。状勢の誤認と油断と狼狽の三つが、平家大敗の原因とされている。「....