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「負傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

負傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
おわり》紡績会社破壊の図、第三師団兵士|屍体発掘《したいはっくつ》の図、愛知病院負傷者救護の図――そう云う凄惨な画は次から次と、あの呪わしい当時の記憶の中へ私を....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
「誰がそんなくだらない事をするものか。僕はあの頃――屯《とん》の戦《たたかい》で負傷した時に、その何小二と云うやつも、やはり我軍の野戦病院へ収容されていたので、....
妙な話」より 著者:芥川竜之介
――君が朝鮮へ行ったのと、確か前後していたと思うが、実際夫が帰って来た。右の腕を負傷していたために、しばらく手紙が書けなかったと云う事も、不思議にやはり事実だっ....
」より 著者:芥川竜之介
後二時ごろ、突然|巌乗《がんじょう》な檻《おり》を破り、木戸番《きどばん》二名を負傷させた後《のち》、箱根《はこね》方面へ逸走《いっそう》した。小田原署はそのた....
少年」より 著者:芥川竜之介
はこの騒ぎにせっかくの激戦も中止したまま、保吉のまわりへ集まったらしい。「やあ、負傷した」と云うものもある。「仰向けにおなりよ」と云うものもある。「おいらのせい....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
分も安心して先頭を務めた。半数十頭を回向院の庭へ揃えた時はあたかも九時であった。負傷した人もできた。一回に恐れて逃げた人もできた。今一回は実に難事となった。某氏....
婦系図」より 著者:泉鏡花
方が大概|敗ける。この日、道学先生に対する語学者は勝利でなく、礼之進の靴は名誉の負傷で、揚々と引挙げた。 ゆえ如何となれば、お厭とあれば最早紹介は求めますまい....
去年」より 著者:伊藤左千夫
牛を一頭落とした。不景気で相当に苦しめられてるところへこの打撃は、病身のからだに負傷したようなものであった。 三頭目の斃牛を化製所の人夫に渡してしまってから、....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
きかえるがいい。他の山でもカンジキは携帯せねばならぬと思う。スキーが破損した時、負傷者のある時に必要である。スキーの靴でカンジキをつけると、ぬけ易いが、大して困....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
る血烟と共に、彼は階子を逆落しにもんどりを打って小蒸汽の錨の下に落ちて、横腹に大負傷をしたのである。薄地セルの華奢な背広を着た太った姿が、血みどろになって倒れて....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
二十四 「洋燈の火でさえ、大概|度胆を抜かれたのが、頼みに思った豪傑は負傷するし、今の話でまた変な気になる時分が、夜も深々と更けたでしょう。 どんな....
狂女」より 著者:秋田滋
だした。そして独逸語で何やら命令を下した。 するとまもなく、幾たりかの兵士が、負傷した者でも運ぶように蒲団の両端をになって、その家から出てゆくのが見えた。すこ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た。この頃デビーは塩化窒素の研究中であったが、これは破裂し易い物で、その為め目に負傷をして※衝を起したことがある。自分で手紙が書けないので、ファラデーを書記に頼....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
の。――一例を挙げてみると、部屋が密閉される前に盗賊がはいって、格闘があったり、負傷したり、家具が破壊されたりなど、つまり殺人事件の際争いでもあったと思わせるよ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
っちでも、こっちでも大乱闘が始まる。戸叶武君の如きは大隈侯の銅像の上から落され、負傷するという始末で学生大騒乱の中に終った。丁度この日は金曜日だったので、われわ....