財産税[語句情報] » 財産税

「財産税〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

財産税の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
この缶詰は半年もあけずに辛抱していたものである。 ◯萩原氏はこの家を売るという。財産税を支払うに金がないためであるという。この家を買ってくれと頼まれているが、四....
斜陽」より 著者:太宰治
話では、もう私たちのお金が、なんにも無くなってしまったんだって。貯金の封鎖だの、財産税だので、もう叔父さまも、これまでのように私たちにお金を送ってよこす事がめん....
女の手帖」より 著者:宮本百合子
ルに、なかなか味なおくりものがあった。この日、ラジオの解説の時間は、戦時利得税、財産税というものの正体がつまるところは大衆課税であって、より多くの持てる者が、持....
幸福について」より 著者:宮本百合子
親類に電報を打ちなさいと申し渡される。ちょうど今の日本の経済状態はそうなのです。財産税だけでは危くなって来て、なんとか処置をしなければならなくなって、そこで支払....
合図の旗」より 著者:宮本百合子
んなに凌ぐに張合あるものとなって来るだろう。大小の軍需成金たちは、戦時利得税や、財産税をのがれるために濫費、買い漁りをしているから、インフレーションは決して緩和....
石を投ぐるもの」より 著者:宮本百合子
りに対しては、十分専門家としての追究が必要とされる。これから実現する戦時利得税、財産税をすりぬけようとして、大小の各財閥が工夫をこらすであろう術策などは、きっと....
国宝」より 著者:宮本百合子
護をうけていない「国宝」たちのきょうの運命こそ危機にある。「国宝」をもっていると財産税がかかり、贈りものにすれば贈与税、売れば譲渡税。その負担にたまらなくなった....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
農村負担の軽減を計ったことは事実だ。当時、民政党などでは、増税反対の名目の下に、財産税や取引税の廃止を決議して、世人をして唖然たらしめたが、処が今度の結城財政で....
入梅」より 著者:久坂葉子
はシューマンが好きで、私に伴奏を弾かせてよく歌ったりしたものだった。そのピアノも財産税にかわって、とうの昔、お国に差上げたものだったが。 行雄は夫の感覚を多分....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
――髪の毛をくしけずってもらったりすることが大きな喜びであった。その頃、私の家は財産税などで、だんだん土地を手ばなしたり家財道具を売りはなしはじめたりしていた。....
文学精神は言う」より 著者:豊島与志雄
身分階級のことではなく、心の持ち方について言うのである。 ――また戦時利得税や財産税や、各種の補償凍結や耕地制度改革などについて、すべて徹底的な立案が要望され....
影のない犯人」より 著者:坂口安吾
エを造ってやった。 この戦争で前山家の本邸は焼失し、また他の別荘や土地の多くは財産税で人手に渡って今ではこの別荘が残っているだけであるが、おかげをもって、玄斎....
だいこん」より 著者:久生十蘭
敗戦処理のしかたをみてからは、財閥解体、財閥家族の財産拘束、新円切換、預金封鎖、財産税と、無一文になるまで追いまくられることを予想し長謙さんなどは、 「これでお....
和製椿姫」より 著者:大倉燁子
しろひと頃あんなに景気のよかった軍需会社も終戦と共に閉社してしまって、第二封鎖と財産税とにいためつけられてしまった上、十人近い家族を抱えての居食いだから、並大抵....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
りが上手だという意味であるが、たしかに云われるだけのことはあった。あの巨万の富も財産税だ、取得税だといって大部分を失っているはずだのに、なお昔のままの生活をつづ....