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「貢ぎ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貢ぎの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛妓」より 著者:岡本かの子
った。これは早く外遊さして刺戟するに如かないと考えた。伯母は、取って置きの財資を貢ぎ出して、追い立てるようにわたくしの一家を海外に送ることにした。この事が新聞に....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
には都の者としか見えぬ、拙者も元は江戸の者だ、難儀なことがあるならば何処までもお貢ぎ申そう、これ/\女中、そんなに力を出しても……これ門弟、えゝ気の利かぬ奴らだ....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
お母様が臨終に仰せられました。『お父様は三年前に逝去り、その後ずっと、お篠からの貢ぎで、人並に生活て来たわたし達ではあるが、妾が、この世を去っては、年齢はゆかず....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
できると申します。また、一年中の出来事を知る方法があります。たとえば、雪は豊年の貢ぎととなえて、雪がたくさん降ればその年は豊年である、あるいは烏が木の梢に巣を作....
赤い姫と黒い皇子」より 著者:小川未明
で、お姫さまに贈られました。また、お姫さまは、二ひきの黒い、みごとな黒馬を皇子に貢ぎ物とせられたのです。 いよいよ、赤い姫君と黒い皇子とがご結婚をなされるとい....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いの」 「そうとみえる」 「神功皇后さまが、三韓へご渡海なされた折に、八十|艘の貢ぎ物のうちの第一のみつぎ物がこれじゃといういい伝えじゃが」 「婆よ、あの神馬小....
三国志」より 著者:吉川英治
らず三年のうちに、自然、許都の内より内訌の兆しがあらわれよう。それまでは、朝廷に貢ぎをささげ、農政に務め、民を安んじ、ひたすら国力を養っておくべきである」と、述....
三国志」より 著者:吉川英治
て、呉と往来していた。 孫策の「漢帝に奉るの表」を捧げて行ったり、また朝延への貢ぎ物を持って行ったのである。 孫策の眼にも漢朝はあったけれど、その朝門にある....
三国志」より 著者:吉川英治
た。彼に鎮南中郎将という官職を与え、漢寧の太守に封じて、そのかわりに、 「年々の貢ぎを怠るなかれ」と誓わせて来たのである。 従って、五斗米教は、中央政府の認め....
三国志」より 著者:吉川英治
その使いに立った。曹操も、この辺がしおどきと考えたか、 「中央の府に対し、毎年、貢ぎを献じるというならば」と案外、受けやすい条件を出して答えたので、和睦はたちま....
三国志」より 著者:吉川英治
珍しい能弁の男だった。涙を流さぬばかりに告げて、連れてきた蛮卒百余人の手でそれへ貢ぎものを山と積ませた。 そしてなお、いうには、 「兄孟獲も、いちど銀坑山の宮....
私本太平記」より 著者:吉川英治
かく、こたびの和殿の旅は公ではない。去年の暮、足利の御厨から伊勢の神宮へ、例年の貢ぎあるを幸いに、その上納物の列に和殿を加えて、帰路をそっと、この都へ、立ち廻ら....
私本太平記」より 著者:吉川英治
御料や公卿、社寺の荘園なども、年々、侵蝕されてゆくばかり……。どうかすると、その貢ぎの運上すらも、土地土地の地頭や悪党どもに掠められて、満足に朝家へ収まらないよ....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
低く「ほとゝぎすこそ」と喚ぶばかりだなどといっている。はやにえというのは新鮮なる貢ぎ物、即ち魚類などを貴人に献ずるために昼夜の飛脚を走らせることをいうらしいが、....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
しては、むしろ太い糸で厚々と、丈夫に織りあげる必要もあったくらいで、ただ朝廷への貢ぎもの、または領主への年々の献上品だけが、上布といって、精巧な布でなければなら....