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貧乏性
「貧乏性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貧乏性の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「服装に就いて」より 著者:太宰治
ト草履、ステッキ、おまけに白足袋という、あの恰好は私には出来そうもないのである。
貧乏性という奴かも知れない。ついでだから言うが、私は学校をやめてから七、八年間、....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。かような言語を弄《ろう》して人を罵詈《ばり》するものに限って融通の利《き》かぬ
貧乏性の男が多いようだ。こう猫の習癖を脱化して見ると三毛子や黒の事ばかり荷厄介に....
「黄英」より 著者:田中貢太郎
金を貪るつもりはないのですが、ただすこし豊かにならないと、後世の人に、あの淵明は
貧乏性だ、いつまでも世に出ることができなかったじゃないかと言われるのですから、そ....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
悪事なく、人生四十年を過して来たものの、どういうわけか、いつも貧乏で、世の中には
貧乏性といってこのような不思議はままある事ながら、それにしても、徳兵衛ほどの善人....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
巧に立ちまわるわ……」 「莫迦! ところで考えてるンだけど、四人のうちで私が一番
貧乏性かも知れないわね。――酒呑みで、呑気そうで浮気者の亭主をかかえてさ、おまけ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
と、おやそさんは言ったが、勝梅さんのお母《っか》さんよりおやそさんの方がよっぽど
貧乏性だった。 おやそさんは、あたしの祖母がなくなったとき、寐棺《ねがん》が来....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
えるわ。貧乏神がついているのよ。それも変に見栄坊で気位の高い貧乏神なのよ。自分の
貧乏性もよく分るけど、ほかの人の方がもっと
貧乏性に見えるらしいのね。で、いたわっ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
何かさせてしまうのよ。新子姉さまは、あまりに家のことを心配しすぎるのよ。つまり、
貧乏性の損な性分なのよ。」 「君は?」 「ボクはね。とっても素敵さア。」 いき....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
珠も、すべてそのケシ粒ほどの如きものすらも手にとって眺めたことが一度もないという
貧乏性なのである。天賞堂の主人に頼んで、せめて宝石の見物だけでもさせて貰おうかと....