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貧乏臭い
「貧乏臭い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貧乏臭いの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少女地獄」より 著者:夢野久作
みたいに……」 「そればかりじゃないのよ。その横顔をタッタ一目見ただけで、ヒドク
貧乏臭い、ミジメな家の娘の風付きに見えたのよ。お婆さんじみた猫背の恰好になってね....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
ば「地中海の海岸なるシリアの商港、大アンチオキヤ湾に臨んだセレウキヤの汚らしい、
貧乏臭い町|端《はず》れ」をかく描いている。 ……家々は檻の様なものを乱雑に....
「旅愁」より 著者:横光利一
というけれども、日本人がヨーロッパ、ヨーロッパと何んでも騒ぎ立てるのは、これや、
貧乏臭い馬鹿面を見せる練習をしてるようなものかもしれないな。どうも、僕は今日はそ....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
か》に超然たるを高しとする私の眼中に、貧富の差は無い筈である。が、私は実際先生の
貧乏臭いのを看て、軽蔑の念を起したのだ。矛盾だ。矛盾ではあるが、矛盾が私の一生だ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
が暗くなる。 (「アトリエ」昭和二年九月) 蚤、虱、蝿、蚊、南京虫、何とそれは
貧乏臭い虫類であることか。 しかしその中でも蝿と蚊はさほど貧乏の匂いを持ってい....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
ろのバスの形はいと情ない姿である。長さの甚だ足りない、不安定な、尻切れとんぼの、
貧乏臭い箱が走って行くところは、『箱根霊験記』の主人公とその一族の自家用車とも考....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
にもならないと言うので、泣いて長崎の医専に転校した。恭一君は家は貧乏になっても、
貧乏臭いことが大嫌いであった。決して派手なのではない。大柄なのだ。 「裏の田池に....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
のである。緑雨の通人的観察もまたしばしば人生の一角に触れているので、シミッ垂れな
貧乏臭いプロの論客が鼻を衝く今日緑雨のような小唄で人生を論ずるものも一人ぐらいは....
「妾宅」より 著者:永井荷風
》りとして誇るには足りないような気がする。然らば何をか最も無類飛切りとしようか。
貧乏臭い間の抜けた生活のちょっとした処に可笑味《おかしみ》面白味を見出して戯れ遊....