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貧富
「貧富〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貧富の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自叙伝」より 著者:大杉栄
やSなどの文章に大ぶ心を引かれるようになった。そしてその翌年の春頃には、学校で「
貧富の懸隔を論ず」などという論文を書いて、自分だけは一ぱしの社会改革家らしい気持....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
宅の万事、よろしく頼む。 社会党大会事件、またまた検事殿より上告あったよし。「
貧富」や「新兵」の先例から推すと、近々の中に深尾君もまたやって来なければならぬの....
「瘤」より 著者:犬田卯
へと実施されはじめた。村社の修復、屋根がえ、学校長への大礼服の寄贈(しかもこれは
貧富に拘らず、校長氏が準訓以来教えた全部の卒業生各自への二十銭の割当寄付によった....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
、おしゃれ息子や金持ちがゆくところとみえる。一方にはこんなところがあって、とても
貧富の差のはなはだしい中産階級というものがないところとおもわれる。 映画館にも....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
れんとす。利益ありやいなや」と問えば、「あり」と答えり。その三、四名のもの将来の
貧富を問いしに、「いずれも富む」と答え、しかして余もそのうちの一人なれども、もと....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の支度が整うと娘の父母は送嫁の宴会を開かなければならん。その宴会の期限はその家の
貧富の度に従って長短を異にし、あるいは一日、二日ないし五日、十日また半月に渡るも....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
め、ことごとく幸福を全うせしむることあたわず、いかなる仁君ありて法律を設くるも、
貧富貴賤の人をして、ことごとく同等同量の福利を得せしむることあたわず、必ずや一方....
「西航日録」より 著者:井上円了
は黄河または楊子江をもって示し得るなり。シナ人の体貌面相の日本人に異なるは、男女
貧富を問わず、一般に緩慢なる相貌を有する点にあり。しかして、その性質もまた緩慢な....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
入、到処集徒雷起声。 (三たび英京ロンドンに来てその様子を見たが、年をおうごとに
貧富の差が大きくなって均衡を失っている。文明というものが今日は多くのそれにともな....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
産は戦前の三倍になりましたが、大衆の生活はどうなったか、社会不安は解消されたか、
貧富の差は、いわゆる経済の二重構造はどうなったか、ほとんど解決されておりません。....
「新童話論」より 著者:小川未明
真実と純愛とをもって世上の子供達を見た時には果していかに感じたでありましょうか。
貧富の相違はもとより、自からの力によって、いまだ全く生活することのできない彼等は....
「文化線の低下」より 著者:小川未明
であって、組織の罪に帰さなければならないでありましょう。 私が、いまこゝにいう
貧富というのは、絹物を被るものと木綿物を被るものと、もしくは、高荘な建物に住む者....
「童話の詩的価値」より 著者:小川未明
楽しみを楽しみとする心は同じであります。 この空間と、時間の観念に支配されず、
貧富の差別によって、階級などの考えを全く頭に持たないものは子供であります。其処に....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
そうなければならぬ次第であります。しかるに中にはその「水平」の意義を広く解して、
貧富貴賤をまでも水平にしようと希望するものがないでもなかったらしい。これがために....
「お茶漬けの味」より 著者:北大路魯山人
る方法も考えられる。そういう手は財力が豊かでなければ自由にならない。ゆえに料理は
貧富の差で、さまざまの答えが出てくると言えよう。 昔から婦人雑誌やラジオなどに....