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貧者
「貧者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貧者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ります。大陸の主《ぬし》かならずしも富者ではありません。小島の所有者かならずしも
貧者ではありません。善くこれを開発すれば小島も能く大陸に勝《ま》さるの産を産する....
「のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
百分率で、その統計によると肺結核で死んだ人間百人についてそのうちの九十人以上は極
貧者、上流階級の人間はそのうちの一人にはまだ足りないという統計であった。勿論これ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
たりと片手を膝に支いた、肩が聳えた。 「夫人、貴女はこれから慈善市へいらしって、
貧者のためにお働きなさるんですねえ。」 と沈んで云う。 顔を見詰められたので....
「貧を記す」より 著者:堺利彦
るなり。我と共に貧なる者は世に貧同人のあることを知れ。富貴なる者は単にわがごとき
貧者のこの世に存在することを知れ。 新居 三月二六日、有楽町の家を借り....
「連環記」より 著者:幸田露伴
またことわりせめて上手に説いたことであったろう。元来財力あるものは財を他に貸して
貧者を扶けることが出来る、才力ある者は才を他に貸して拙者を助けることが出来、自然....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
、憶良上京後、即ち天平三年秋冬以後の作であろう。)の短歌である。長歌の方は、二人
貧者の問答の体で、一人が、「風|雑り雨降る夜の、……如何にしつつか、汝が世は渡る....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
る者は潔まることが出来、聾いた者は聞くことが出来、死んだ者は復活えることが出来、
貧者は福音を聞かされる。俺に来たる者は幸福である」と。 その時ユダはこう思った....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
の生活を描くことは恥辱で、富みてひま多き人種を描くことは光栄なのか。世界のどこに
貧者のおらぬ国があろう。世界の経済は、そして国家の生活力はほとんど彼ら貧しいもの....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ない。それらがまた評判を高くする一つの大なる事情となったかも知れない。なぜならば
貧者は薬を貰ってその礼金をしないのに病気が癒るという訳ですから、こりゃ本当の薬師....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
* 料理といっても数々ござる。料理屋の料理、家庭料理、富者の好む料理、
貧者の料理、サラリーマン級の料理、都会料理、田舎料理、老人好み、若人好み、少年少....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
める人々は初霜月の更衣も何の苦慮なく、紬に糸織に自己が好き好きの衣着て寒さに向う
貧者の心配も知らず、やれ炉開きじゃ、やれ口切りじゃ、それに間に合うよう是非とも取....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
自在に振舞って、しかも一向そつがないのであります。時には富豪のように散じ、時には
貧者のように貯えて、愛惜と濫費の別が見えないのであります。その自然さ、そして才気....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
天災というだけの原因で、一時に数十万人の気の毒な落伍者ができたのでした。富者も、
貧者も、学者も、無教育者も、商工業者も、労働者も、みな一斉に衣食住のすべてを奪わ....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
。あるいは無神経なるが故に、無頓着に過ごしている。そのいずれかである。 それも
貧者であれば思うにまかせぬということもあろうが、相当の富者にして、食の自由を知ら....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
、いかになんでも薬や栄養になるわけがない。例えば相手が幼児か成年か老年か、富者か
貧者か、まず過去の生活を知ってかかるべきである。 さて、話を前に戻して、いかに....