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貫流
「貫流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貫流の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
沢のある、どことなく LIFELIKE な湖水の水に変わるまで、水は松江を縦横に
貫流して、その光と影との限りない調和を示しながら、随所に空と家とその間に飛びかう....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
に相違があるということである。中国はその広漠たることヨーロッパに比すべく、これを
貫流する二大水系によって分かたれた固有の特質を備えている。揚子江と黄河はそれぞれ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
高部屋村で、どちらも大磯と同じ中郡である。津久井県は今の津久井郡で相模川がこれを
貫流している。桂川はこの川の上流である。 後に枳園の語った所によると、江戸を立....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
ぶべきものは、その中の具体的事象の知識でもなくまたその論理でもなく、ただその中に
貫流する科学的精神である。この意味でこの書は一部の貴重なる経典である。もし時代に....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
dical empiricism である。厳粛なる経験主義である。近世哲学の底を
貫流する根調である経験的傾向を究極まで徹底せしめて得たる最醇なる経験である。自己....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
彼は自分の中に聞いた。それら生物の最小から最大にいたるまで、同じ一つの生命の川が
貫流していた。川は彼をも浸していた。彼は彼らと同じ血からなり、彼らの悦楽の親しい....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
り感じやすかった。 彼の唯一の友であり、思いを打ち明ける相手となるものは、町を
貫流してる河であった。――彼方《かなた》北方において彼の故郷の町を流れてる、あの....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
味で、情景に厳しい外観を附け加えている。下方の谷を見下ろすと、広漠たる霧がそこを
貫流する河から立ちのぼってむこう側の山々に太い花環のように巻きつき、その山々の頂....
「地上」より 著者:島田清次郎
廓にとってはありがたい真夏近い、深い青々した夜の出来事である。 その夜、市街を
貫流するS河の水源地からはる/″\送られる電流は春風楼の茶の間にも強烈な白光を輝....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
穀物が自由に輸入されている。しかも価格の変動は、海に接しかつグアダルキヴェル河の
貫流しているアンダルシアの諸都市でも、右に述べたほどひどくはないけれども、やはり....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
遊歩しているのである。) 当夕は独歩して江上の納涼を試む。夜景またよし。市中を
貫流せるローヌ河は、水清く色青く、大いに風光を添うるも、その両岸に連繋せる船屋は....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
ぶち》、本居宣長《もとおりのりなが》以下の国学派がそれである。しかし、幕末政局を
貫流した中心スローガン「尊王攘夷」は、これら国学派尊王論に由来しないで、水戸|斉....
「武蔵旅日記」より 著者:山中貞雄
収めて、 せせら笑って、立ち去った。(F・O) S=又他の道場の表 今度は心
貫流貝沢万右衛門先生の門前。団九郎、例に依って、フンゾリ返って門内に入る。 (F....