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責む
「責む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
責むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
笹の葉の霜。) この日、午後一時半、退院。 汝《なんじ》らの仇を愛し、汝らを
責むる者のために祈れ。天にいます汝らの父の子とならん為なり。天の父はその陽を悪し....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ださるというのでござりまするか!」 「見のがそう、みごとに討ってかえるまで、罪は
責むまい。四年かかるか、十年かかるか知らぬが、むっつり右門の目の黒いうちは、むっ....
「新生」より 著者:島崎藤村
く想いやることも出来た。「実に可哀そうなことをした」この憐《あわれ》みの心は自ら
責むる心と一緒になって何時でも岸本に起って来た。
異郷の旅の心を慰めるために、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を※と名付けて降矢木の家を創しぬ。されど帰国後吾が心には妄想散乱し、天主、吾れを
責むる誘惑の障礙を滅し給えりとも覚えず。(以下略)
「つまり、降矢木の血系が、....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ると、この神楽坂署の取調を想起して、 「十二時の鐘がゴーンと鳴ると、署長が亡者を
責む地獄の鬼のように、ノッソリと現われる」 と書いてあった。 この事について....
「運命」より 著者:幸田露伴
然りと雖も、太祖の遺詔、考う可きも亦多し。皇太孫|允※其封に於て哭臨して、他を
責むるが如きこと無かるべきのみ。太祖の智にして事|此に出でず、詔を遺して諸王の情....
「令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
遽に多言の咎を獲、悔、臍を噬むも及ぶなし。尾を揺かして憐を乞うを恥ず。今其罪名を
責むるを蒙り、其状を逼らる。伏して竜鱗を批ち竜頷を探る。豈に敢て生を求めんや。虎....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
で存ぜらる。主家に対する忠義の心の、よもや薄い筈の木沢殿ではござるまいが。」 と
責むるが如くに云うと、左京の眼からも青い火が出たようだった。 「若輩の分際として....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
に愛情が存在し得るではないか。夫婦となれば、その心情は一層不思議で、日頃自分を呵
責むばかり、優しい言葉一つかけてくれぬ自堕落の亭主を、心から愛する世話女房が、あ....
「小公女」より 著者:菊池寛
って行ってしまいました。 その後、時がたつにつれて、セエラは、アアミンガアドを
責むべきではなかったと思うようになりました。ただあの時は、自分の不幸のため、何も....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
。 ○ あしひきの山沢回具を採みに行かむ日だにも逢はむ母は
責むとも 〔巻十一・二七六〇〕 作者不詳 山沢に生えている回具を採みにゆく日な....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
打ち果たそうとする。その難儀を逃げ隠れしようとした娘がなんの不孝……。娘の不孝を
責むるよりも、まずその親の無慈悲を悔いられてはどうじゃ。いや、それも今さら言うま....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
むまじき人を怨んだのは、彼の料見違いには相違ないが、人並ならぬ彼に対って深く之を
責むるのは無理である。兎にかく市郎の身に恙なかったのは何よりの幸福であったと、お....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
かれて度を失う傍にて女房が気もわくせき、親方様の御異見になぜまあ早く付かれぬ、と
責むるがごとく恨みわび、言葉そぞろに勧むれば十兵衛ついに絶体絶命、下げたる頭を徐....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
こに至れば、一般社会が彼らを責めて、これを疎外排斥する前に、まず自ら反省し、己を
責むるの必要これ有り候う事勿論の義と存じ候う。 しかもなお一般社会が、彼らを疎....