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貰い下げ
「貰い下げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貰い下げの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
行こうとしているんだね?」 「そうですよ。」 「俺等が向うへ行ったついでに、早速
貰い下げて来てやろうか。」と、山崎は、中津を見た。「俺等が貰うんならわけなしだよ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
」 「と云うと」 石子刑事は鳥渡分らなかった。 「支倉はその密告された隣の男を
貰い下げに行ったと云うじゃないか」 「うん」 「好いかね。保険金詐取の目的で自宅....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
の有力者の一人に相違ないのだ。そいつが友吉親子の顔を見知っていたので、それとなく
貰い下げて追い放した奴を、外海で待伏せていた配下の奴が殺ったものに違いないね。…....
「天馬」より 著者:金史良
。こうして大変なことになるところを、大村が官庁の力でいろいろと釈明奔走して身柄を
貰い下げてくれたので、彼は大村には一世一代の恩義を感ずるようになった訳である。で....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
濡衣であることを力説し、帆村の腕によって一刻も早くこの恐ろしい雲を吹き払い、妹を
貰い下げられるようにして欲しいというのであった。 この妹想いの兄と帆村とは、も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
府直轄の天領お代官ということになる。 してみれば、二人が打揃って、おとなしく「
貰い下げ」運動でも試みようとするようなそんな甘い手では行くまい――だが、多数を率....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
突きとめてみて、いよいよ捕まったとなればかえってまた方法もある、駒井殿と相談して
貰い下げることも容易《たやす》いと思うから、そんなに気を落しなさるなよ」 白雲....
「呉清源」より 著者:坂口安吾
コーサマの一行が留置されてしまったのである。呉氏が警察へ出頭してジコーサマ一行を
貰い下げた。それがこの日の前夜のことで、一行はネグラを求めて、いずこともなく立ち....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
っつけた上、拳銃で、その運転手を嚇したという廉によって拘引されたのを、コロジモが
貰い下げてくれた。 ところが同じ年の五月十一日には、その恩ある親分のコロジモを....
「眼」より 著者:徳永直
平たちから考えれば、あまりにもその勝敗は知れきっていた。 「争議が済んだら、俺が
貰い下げに行ってやろう?」 そしたら奴らどんな顔するだろう。 彼は、何だか、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は身の同族、すぐ彼より聞いた。で急に、久しく見ぬすね法師の姿を思い出し、長崎殿へ
貰い下げの使いをやったわけよ。……まあ数日は、ゆるりとここにいるがよい」 と、....