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「貴む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貴むの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
だ、奈良漬の焼魚代りは不思議、ずーッと並べたのは好いな」 幸「此処は大層香の物を貴むてえから、奈良漬を出すのは東京の者へ対しての天狗なんだよ」 由「何だか御法事....
十二支考」より 著者:南方熊楠
年中の吉凶および千里外の事を知る云々。白色に瑞物多ければなり、世に珍かなるものを貴むは習いなり。古ローマ人や今のボヘミヤ人それからビーナン等に住むマレー人いずれ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ぜしめるその情味が、この古調の奥から伝わって来るのをおぼえるのである。この古調は貴むべくこの作者は凡ならざる歌人であった。 歌の左注に、山上憶良の類聚歌林に、....
京都学校の記」より 著者:福沢諭吉
る者も臆《おく》する気なく、笑わざるも悦ぶ色あり。花の如く、玉の如く、愛すべく、貴むべく、真に児女子の風を備えて、かの東京の女子が、断髪素顔、まちだかの袴《はか....
ベエトォフェンの面」より 著者:和辻哲郎
ちに生の苦しみであるとは言えない。製作の苦しみが人格の苦しみに根を持つ時、初めて貴むべき苦しみになるのである。 生活と製作とは一つでなければならぬ。これは自明....
食道楽」より 著者:村井弦斎
も誠心実意の点は大原君より外に名指すべき人がない。して見ると大原君は実に文学界で貴むべき人だ。将来に大事業をなすべき人だ。それに今の文学者は多く我慢の癖がある。....