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貴兄
「貴兄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貴兄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
ね。あれでは幾らひいき目に見ても使えません。書き直して貰っても駄目かと思います。
貴兄にとってはあれが力作かも知れませんが、当方ではあれでは迷惑ですし、あれで原稿....
「虚構の春」より 著者:太宰治
ot what he was. か。世田谷、林彪太郎。太宰治様。」 月日。 「
貴兄の短篇集のほうは、年内に、少しでも、校正刷お目にかけることができるだろうと存....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
くらぶ》の庚戌会《こうぼくかい》で、短時間|拝眉《はいび》の栄を得ましたもので、
貴兄と御同様に九州帝国大学、耳鼻科出身の後輩であります。昨、昭和八年の六月初旬か....
「紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
ても御出遊の節は是非一度御目にかかり度く存候 且、文庫屡ば御寄贈を辱うし奉謝候
貴兄の批評は大に愛読いたし居候益々御尽力あらんことを祈り申候例の乱筆御ゆるしを乞....
「ラ氏の笛」より 著者:松永延造
に血がほとばしった。彼れは、今、病院の外科室で治療を受けている。不幸な者が決して
貴兄一人でない事を知ったならば、
貴兄は何んなに日毎を気軽く過し得るだろう。何故な....
「石ころ路」より 著者:田畑修一郎
った。僕も憐れむべきやつにちがいないが――。神着の檜垣からも手紙をよこした。 「
貴兄にくらべると、僕の生活はまるで芝居をしているようなものです」とあった。それは....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
たいなどと大それたことを申される手前身の上で無いを御存じは無かろうと、実は欺いて
貴兄を兄弟に致せば竹ヶ崎に居っても力になると思い、悪事にお引入れ申そうと云う手前....
「佳日」より 著者:太宰治
、とにかく私は北京の大隅君に手紙を出した。 拝啓。山田君は病気で故郷へ帰った。
貴兄の縁談は小生が引継がなければならなくなった。しかるに小生は、君もご存じのとお....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
校の課程を踏まずに直ちに小説家になる御決心の由、御勇気のほどは感服する、けれども
貴兄は家族の係累等はどうなのか、学校を卒業しておけばまず食うに困るような事はない....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
、眼の下を船がたくさん通ります。単調ではありますが、海のない京都に住んでいられる
貴兄には、一日のリフレッシュメントになるかと思います。 まだ、引き越したばかり....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
しているのだった。「女王陛下には目下」と、ロバアト・セシルの手紙はいう「私どもが
貴兄を敬愛することを熱望あそばされております。陛下と私とは、毎夜毎夜、まるで
貴兄....
「デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
の趣を実行し兼ねることは甚だ遺憾に存ずる。老生既に七十の齢《とし》を越えたれば、
貴兄の教えらるる如く、今更四ツ這《ば》いになって歩くことも致し兼ねると答えたとい....
「三国志」より 著者:吉川英治
、その後で相談した。 「……ですから、拙者は、何も知らない顔をしているが、やがて
貴兄が呉へかえって、連環の計、火攻めの計など、一挙にその功を挙ぐるにいたれば、当....
「三国志」より 著者:吉川英治
とはいえない。公安地方にはなお傅士仁があり、南郡には糜芳の一軍がうごかずにいる。
貴兄にそれを討つ良計はないか」 と、陸遜に問うた。 すると傍らの人がたちまち....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
に登れるとのことにて、其途中には束沢のものより遥に大なる池の如き釜がある由に候。
貴兄御一行の泊られし東沢の釜は、土人はホラノ貝と申候。釜がホラ貝に似てゐる為だと....