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貴家
「貴家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貴家の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道草」より 著者:夏目漱石
分が復籍する時島田に送った文言《もんごん》を見出した。 「私儀《わたくしぎ》今般
貴家御離縁に相成《あいなり》、実父より養育料差出|候《そうろう》については、今後....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
取り上げたが「ヤ、これも活版だ」と云った。
時下秋冷の候《こう》に候《そろ》処
貴家益々御隆盛の段|奉賀上候《がしあげたてまつりそろ》陳《のぶ》れば本校儀も御承....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
なくなった、不思議に思うて居ると、今しがた桑畑の中から腐りかけた死骸を発見した。
貴家の白と天狗犬とで咬み殺したものであろ、死骸を見せてよく白を教誡していただき度....
「食堂」より 著者:森鴎外
。それからバクニンは、莫斯科と彼得堡との中間にある Prjamuchino で、
貴家の家に生れた人で、砲兵の士官になったが、生れ附き乱を好むという質なので、間も....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
見えなくなった。岡八、屋敷へ忍び込んだのである。 その翌日のことである。 「兄
貴家かえ」とやって来たのは、他ならぬ岡引の半九郎であった。 「昨日出たきり帰らな....
「黄金の腕環」より 著者:押川春浪
一、この腕環は、玉村侯爵家に、祖先より伝われる名誉ある宝物なり、新年の贈物にと
貴家に呈す、但し一個の外は無ければ、三人の令嬢の内、この年の暮に、最も勇ましき振....
「誘拐者」より 著者:山下利三郎
の根方へ御埋没あり次第御帰還の取計可仕、最も安全なるべき警察力を利用せらるるは、
貴家にとりて却て怖るべき禍根と相なるべく慎重なる御熟考を勧むる所以に御座候。敬具....
「蝸牛の角」より 著者:和辻哲郎
経験からの類推に過ぎない。 (大正十三年二月) 歳暮余日も無之御多忙の程察上候。
貴家御一同御無事に候哉御尋申候。却説去廿七日の出来事(註、難波大助事件のこと)は....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 日をはかって、それからわざと二月ほど間をおいてから、 「――時に、光栄ある
貴家と姻戚の縁をむすんで、永く共栄をわかち、親睦のうえにも親睦を篤うしたいが」と....
「三国志」より 著者:吉川英治
た。 「皇叔。何をされたのです?」 「おお、呉侯でおわすか。……実は、こうです。
貴家の一門となって、共に曹操を亡ぼし得るなら、この岩斬れよ。然らずんば、この剣折....