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「貴方方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貴方方の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
しめて、前へのこ/\出て来た。 友「おやお村、お母《っかあ》も」 お崎「誠に貴方方《あなたがた》には相済みませんが私《わたくし》も友之助には云うだけの事は申....
職工と微笑」より 著者:松永延造
のの如くに眩視せしめるのである。斯んな例は世の中に沢山ある。 偖て、聴き手よ。貴方方が若しも犯罪心理学者であり、美と罪悪との不可思議微妙な関係に就いて研究しつ....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
宝蛇は、南の国の多留美《たるみ》という湖の底に沈んでおりますが、その中で宝蛇は、貴方方四人が一人の藍丸国王となって、初めてこの国に御出《おい》で遊ばしたその最初....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
の狂った日本語だった。言葉と言葉が酔払いのように、散り散りによろめいていた。 「貴方方、金キット持っていない」 「そうだ」 「貴方方、貧乏人」 「そうだ」 「だ....
縮図」より 著者:徳田秋声
掛けかね。」 主人夫婦は座席を離れ、傍へ寄って行った。 「ちょっと訴訟用でね。貴方方はまたどうして。」 「私かね。私らも商売の用事をかね、この五日ばかり東京見....
光と風と夢」より 著者:中島敦
発する者でなければなりません。こういうのが真の勇者、真の戦士なのです。酋長達よ。貴方方はツシタラの為に働いて下さった。ツシタラは心から御礼を申上げる。そうして、....
ラ氏の笛」より 著者:松永延造
は横浜出立の間際に、ラ氏死亡の旨を貴方達から聞いて、驚きもし、悲しみもした。尚お貴方方から私達へお託し下された、シャツ、ニッケル指環、笛等は間違いなく、彼れの母....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
女「恐れ入った事で、まだ癪を押して下すった御親切のお礼にも上りませんで、本当に貴方方の御親切で助かったと思って居ります」 峰「あの由兵衞という男は助平だからお....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
いたい」 母「はい、思召しの段は誠に有難うございますが、何うも只今の身の上では、貴方方の様な立派な処へ参られもしませんし、それに身丈こそ大きゅうございますが、誠....
旅人」より 著者:宮本百合子
ん。 それから私は毎日毎日一生懸命に歩いてるんですよ。 お月様のいい時には、貴方方のねていらっしゃる夜でも森をこして行きました。 B 提灯もなくって? 案....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ではない”との言を受売りしたのが最大の原因です。 こんな田舎のチッポケな出来事貴方方には興味がないかも知れませんが、私は書く事に依っていい様のない憤りが静まる....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
てくれと申され、同じ杜氏長屋の一軒で寝かして貰いましたわけで。……いえいえべつに貴方方のせいじゃございませんが、藤六どんとこへ泊ると、いつもよい酒をのませて貰え....