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貴様
「貴様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貴様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
恐らくは彼の性格へも、――信輔は未だに威丈高になった父の小言を覚えている。――「
貴様は意気地もない癖に、何をする時でも剛情でいかん。」
しかし彼の迷信は幸にも....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
るではありませんか? わたしはその鼠になります。わたしは、――」
「黙れ。甚内は
貴様なぞの恩は受けぬ。」
甚内はわたしを振り放すと、もう一度そこへ蹴倒しました....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
まいました。おまけにその岩の向うでは、
「ざまを見ろ、髪長彦め。こうして置けば、
貴様たちは、一月とたたない中に、ひぼしになって死んでしまうぞ。何と己様《おれさま....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ら、だれにでもこう怒鳴《どな》りつけるであろう。――「出て行け! この悪党めが!
貴様も莫迦《ばか》な、嫉妬《しっと》深い、猥褻《わいせつ》な、ずうずうしい、うぬ....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
っている。そこへ黄泉《よみ》の使、蹌踉《そうろう》と空へ現れる。
神将 誰だ、
貴様は?
使 わたしは黄泉の使です。どうかそこを通して下さい。
神将 通すこ....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
鬼の酋長へ厳《おごそ》かにこういい渡した。
「では格別の憐愍《れんびん》により、
貴様《きさま》たちの命は赦《ゆる》してやる。その代りに鬼が島の宝物《たからもの》....
「白」より 著者:芥川竜之介
た。が、その拍子《ひょうし》に犬殺しはじろりと白へ目をやりました。「教えて見ろ!
貴様から先へ罠《わな》にかけるぞ。」――犬殺しの目にはありありとそう云う嚇《おど....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
がら万力《まんりき》にかけたごとく、いくらもがいても離れなかった。
十九
「
貴様はこの勾玉《まがたま》を誰に貰った?」
素戔嗚《すさのお》は相手の喉《のど....
「星座」より 著者:有島武郎
。星野のいない留守に伴れてきたりすると、帰ってから妬《や》かれるから」
「柿江、
貴様《きさま》はローランの首をちょん切った死刑執行人が何んという名前の男だったか....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
せ。――おや、おれの長靴を盗んだな。 第三の盗人 この長靴はおれの物じゃないか?
貴様こそおれの物を盗んだのだ。 第一の盗人 よしよし、ではこのマントルはおれが貰....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
者の様な真似をしやあがる。擦った揉んだの最中に巡的だ、四角四面な面あしやがって「
貴様は何んだ」と放言くから「虫」だと言ってくれたのよ。 え、どうだ、すると
貴様....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
り嫉妬を焼いて仕方がございませんから、ツイ腹立まぎれに二つ三つ頭をどやしつけて、
貴様のような奴はくたばって了えと呶鳴りましたが、心の底は決してそうは思っていない....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
やにや独り笑っているのです。 「貰い子か貰い子でないか、一目見りゃわかることだ。
貴様がつれて来なければ、おれがあすこへ行って見る」 遠藤が次の間へ踏みこもうと....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
できるのだ。そこで、彼は見せかけの勇をふるって、どもりながら訊問した。「だれだ、
貴様は」返事はなかった。彼は前よりもっとふるえる声でくりかえした。なおも答えはな....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
いたというプァーリッシ・グレーの胡麻…… 戸部うなり声を立てる。 沢本 だから
貴様は若様だなんて軽蔑されるんだ。そんなだらしのない空想が俺たちの芸術に取ってな....