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貴船
「貴船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貴船の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外科室」より 著者:泉鏡花
《それ》の日東京府下の一《ある》病院において、渠《かれ》が刀《とう》を下すべき、
貴船《きふね》伯爵夫人の手術をば予をして見せしむることを余儀なくしたり。 その....
「海底大陸」より 著者:海野十三
――その海底超人族のなせるわざだと思えば、ともかくも話がわかるではありませんか。
貴船は大いに警戒して下さい。一刻も早く現場を去って帰港されるのが安全ですぞ」 ....
「田園雑感」より 著者:寺田寅彦
蒸し暑い、蚊の多い、そしてどことなく魚臭い夕靄の上を眠いような月が照らしていた。
貴船神社の森影の広場にほんの五六人の影が踊っていた。どういう人たちであったかそれ....
「沓掛より」より 著者:寺田寅彦
とになっていたように記憶する。それでも、都会離れたこの浦里などでは、暗いさびしい
貴船神社の森影で、この何百年前の祖先から土の底まで根をおろした年中行事がひそやか....
「火薬船」より 著者:海野十三
。よほど金がある船であるのか、それともよほど野菜類にこまっていたものらしい。 「
貴船は、これからどこへいかれるのですか」 平靖号の事務長は、中国人らしい発音で....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
には妙な字体の英語でもって、 「コノ花輪ヲ、ヤガテ海底ニ永遠ノ眠リニツカントスル
貴船乗組ノ一同ニ呈ス」 と書いてある。なんというひどい文句だろう。これを読むと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、もし、他人があって、たとえば剣《つるぎ》の巷《ちまた》にある人を呪《のろ》うて
貴船《きぶね》の社へ深夜の祈りに出かけた悪女――には、出逢うところのほどの人がみ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
時代からはじまる。その時代にある公卿《くげ》の女が、何か人を恨めることがあって、
貴船《きふね》の社に籠《こも》り、嫉《ねたま》しと思う女を祈り殺そうとしたという....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
U――君は危険に遭遇している。 V――助力を求む。近くにいてくれ。 R――
貴船の位置は本船の航路外にあり。静かに通り過ぎよ。 L――停船! 重要あり。通....
「偶然の産んだ駄洒落」より 著者:九鬼周造
も知れない。和辻哲郎君がまだ京都にいた頃のことである。西田幾多郎先生をお誘いして
貴船へ遠足してアマゴでも食べようということになった。天野貞祐君が西田先生のところ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
く話しかけました。竜之助を先生と呼ぶのは、お雪ちゃんにカブれたものでしょう。 「
貴船様《きふねさま》の前まで出て見ますと、あなたのこちらへおいでになるのが、よく....
「高知がえり」より 著者:寺田寅彦
て櫂を動かしている女の腕に西日がさして白く見える。どうやら夏のようにも思われる。
貴船社の前を通った時は胸が痛かった。玉島のあたりははらかた釣りが夥しいが、女子供....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
の、奥小姓一人を味方に引入れさえしますれば、訳のないことでござりまする。例えば、
貴船作太郎の如き、仰せつけなさらば、否みは、致しますまい」
「聞いておく。御苦労....
「沈黙の水平線」より 著者:牧逸馬
士達は慇懃に挨拶を交換する。 「本船はワラタ号、ケエプ・タウンを指し航行中なり。
貴船の船名、及び目的地は?」 「本船はクラン・マッキンタイア号。同じくケエプ・タ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
テ此ノ本条ノコト前方ヨリ山海経ノ説ニヨリテ麝香草ヲ当ツ、ソレモトクト当ラズ、是モ
貴船ニ多シ宿根ヨリ生ズ一名ワレモカウ(地楡又萱ノ類ニ同名アリ)苗ノ高サ一尺五六寸....