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買われる
「買われる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
買われるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
ライン・メルレンドルフの音楽会へも行《ゆ》かれるはずである。カンヴァスや画の具も
買われるはずである。いや、それどころではない。たった一枚の十円札を必死に保存せず....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
武器
正義は武器に似たものである。武器は金を出しさえすれば、敵にも味方にも
買われるであろう。正義も理窟をつけさえすれば、敵にも味方にも
買われるものである。....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
ことはないのだが……。およそ私の居た刑務所の紙風船は、一つのこらずこの丸福商店に
買われることになっているのだ。それは刑務所で入札の結果、本年も紙風船は丸福に落ち....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
の肉体がむしろ憎い――一方の生活慾を満足させようとあせりながら、その方法(貝原に
買われること)に離反する。矛盾と我儘に自分を悩め抜く自分の肉体が今は小初に憎くな....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
けはお客としてつきあってるのではないのですもの。いくらできたって、あなたにお銭で
買われるのは死んでもいやですわ。(涙ぐむ) 唯円 あなたは私ゆえにつらいでしょう....
「読書法」より 著者:戸坂潤
勉強を省略しようとする読者にとって魅力を有つが、古典の全集は恐らく勉強するために
買われるわけだろう。文芸辞典やゲーテ・ニーチェ・ドストエフスキー(尤も再版)其の....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
んにお銭をいただいてこようかしら、と文子は考えた、だがそのあいだにこの本が他人に
買われると困る、かの女はまったく途方にくれた。もしかの女が私は柳の娘ですから宅へ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
状袋が出ても、さのみ不思議がるにも当たらないかも知れない。殊にその当時七十五銭で
買われるくらいの大鯔ならば、なにを呑んでいるか判ったものではない。記者もそのつも....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
。 「唐寺の謎を解くものはないか! 唸っているのだ、恐ろしいものが! 日本の国は
買われるだろう、日本の国は属国となろう。解くものはないか、南蛮寺の謎! いや恐ら....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ながら買われた子は向かい側に羽ばたきの真似しつつ移るのだ。 子供たちは皆自分の
買われる番を待っているのだ。夏の夕ぐれ、ほの暗い街をこうもりなど飛び、子供たちの....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
ら状袋が出ても、さのみ不思議がるにも当らないかも知れない。殊にその当時七十五銭で
買われるくらいの大鯔ならば、なにを呑んでいるか判ったものではない。記者もそのつも....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
見して、それを買って来たのだ、ということでした。こういう調子で出先へ行っては何か
買われるんだから、そればかりでも大変なものでしょう。 今度の病気は去年の十一月....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
疑いの端緒を見出された上は、これまで私と関係のあった事を発見されてあるいは奇禍を
買われるような事があるかも知れない。それはあるべき筈で、前大蔵大臣はなかなか切っ....
「一人舞台」より 著者:ストリンドベリアウグスト
あの人にでれ付くのだろう。なんでもあの人があの役所に勤めているもんだから、芝居へ
買われる時に、あの人に贔屓をして貰おうと思うのらしいわ。事によったらお前さんなん....
「日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
は氏に聞くべきであろう。フロイトの訳が系統的に出ている。其他氏の軽妙な文筆は高く
買われる価値がある。 暉峻義等博士の労働科学の研究は、今日では広く知られている....