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買物
「買物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
買物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
え》の九月、兄が地方の高等学校へ、明日《あす》立とうと云う前日だった。洋一は兄と
買物をしに、わざわざ銀座《ぎんざ》まで出かけて行った。
「当分|大時計《おおどけ....
「親子」より 著者:有島武郎
を内儀さんに注意し、山に来たら山の産物が何よりも甘いのだから、明日からは必ず町で
買物などはしないようにと言い聞かせた。内儀さんはほとほと気息づまるように見えた。....
「妖術」より 著者:泉鏡花
り。」 「十枚。」 と胸を素直にした、が、またその姿も佳かった。 「ちょいと、
買物がしたいんですから。」 「お持ちなさい。」 この時、一帆は背後に立った田舎....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ろさしみ一人前金五円の大貼札があって、二十四、五人が列をなしていた。 ◯きょうの
買物 ヘアピン 二十四本 六円 鍋穴直し ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
くれたまえ。それまでにこっちはいっさいの準備と手続きをしておく」 三根夫の
買物 えらいことになった。 きゅうに話がきまって、アメリカへ飛ぶことになった....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
本部へ報告を送った。 “袋猫々が、周章てて自動車で外出しました” “上野広小路で
買物をしました。旅行鞄を買い、食料品を買い、トランプを買いました” “上野駅で、....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
で駈けつけたので、やっと最後の車に飛び乗ることが出来た。 仏は、そのたくさんの
買物を抱えて、十三号車まで辿りつくのに、人や荷物を分けていくため、たいへん骨が折....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
て、 「これが私ども、お主筋に当りましての。そのお邸の御用で、東海道の藤沢まで、
買物に行ったのでござりました。 一月に一度ぐらいは、種々入用のものを、塩やら醤....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
い家の前にたっては尋ねてくれたが目的の模型は見つからなかった。登志子はもうそんな
買物のことなんかどうでもよかった。もうとても二人きりでは手を握り合うことも出来ま....
「女客」より 著者:泉鏡花
したり、宵の内から転寝をするような人じゃないの。鉄は居ませんか。」 「女中さんは
買物に、お汁の実を仕入れるのですって。それから私がお道楽、翌日は田舎料理を達引こ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
なのを唐突に言った。 「ああ、そうでした。」 と心着くと、これを嫗に握られた、
買物を持った右の手は、まだ左の袂の下に包んだままで、撫肩の裄をなぞえに、浴衣の筋....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
にね、そんな風で停車場へ迎いに行って、連れて来て、家も案内する、近所で間に合せの
買物まで、一所に歩行いて、台所の俎、摺鉢の恰好まで心得てるような関係になっていた....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
温、出入客来、他出等、尋常日記に載すべき事項のほかに、祭事、仏事、音物、到来品、
買物、近親交友間の消息、来客の用談世間咄、出入商人職人等の近事、奉公人の移り換、....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
れたら結構というのか、そんなものも食べられない人が多いらしいのである。 扇屋へ
買物にはいったら乞食が二人ほどついて入って来た。乞食もなかなか多い。 玄武湖に....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
汽車はそこまでしかなかったのだ。だが四日市に着いて考えてみると、あの仕込みづえの
買物のおかげで、伊勢参りしたところで神戸へ戻る汽車賃が足りない。しかしここから横....