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「貸切り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貸切りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蠅男」より 著者:海野十三
手洗所の中へ入っていった。 ボーイは村松氏だけを案内して、六階にある塩田先生の貸切り室へ連れていった。扉をノックすると、塩田先生が自ら入口を開いて、村松氏を招....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の何番は私の隣室で、当分お客を入れないといったのも無理はない。そこは幽霊(?)に貸切りになっているらしい。宿へ帰ると、私はすぐに隣り座敷をのぞきに行った。夏のこ....
見えざる敵」より 著者:海野十三
ねてホテルに電話をかけた。すると意外なる話にぶつかった。 「ウルランド氏の姿が、貸切りの休憩室に見えなくなっているんです。部屋には内側からチャンと鍵がかかってい....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
自動車に自動車学校の教授格の運転手をひとり附けて、一週間でも一月でも自用車として貸切りにするところなのである。はじめに保証の金を置けばリヴィラのなかならどこへ乗....
南国太平記」より 著者:直木三十五
の中には、まだ数人の侍がいた。番頭が 「さ、あちらで、旦那、もう、一踊、ここは、貸切りでござりますゆえ」 「おた、おた、おた、逢うたその夜は、しっぽりと、のう、....
キド効果」より 著者:海野十三
を走る列車内のことである。こんなあられもない言葉を吐き出す一団が、ひと車輛全部を貸切りにしていても、あえて驚くにはあたらない。 この一団というのは、開発移住団....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
のひとは赤ちゃんをどこへおんぶするつもりかしら、などと珍問も出る。 「背中はもう貸切りだから、それあ、前へおんぶするわ」 円いきょとんとした眼つきが如何にもと....
温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
番はわたしの隣室で、当分お客を入れないといったのも無理はない。そこは幽霊(?)に貸切りになっているらしい。宿へ帰ると、私はすぐに隣座敷をのぞきに行った。夏のこと....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
とを突き合せると、運転手がすぐに一人十五円ずつの切符を切りはじめた。一台六十円の貸切りという約束とは違っている。それにまた山高帽に青風呂敷の蝙蝠傘の尻端折の男を....