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貿易商
「貿易商〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貿易商の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「船」より 著者:島崎藤村
種々雑多なことをやった。通弁にも成り、学校の教員にも成り、新聞の通信員にも成り、
貿易商とも成った。書家の真似までした。前後十二年というものは、海の彼方《むこう》....
「河明り」より 著者:岡本かの子
てそこにある麻裏草履を突かけて、先に立った。 三階は後で判ったことだがこの雑貨
貿易商である娘の店の若い店員たちの寝泊りにあててあり、二階の二室と地階の奥の一つ....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
にいった。 「とにかくカッタロの町へはいったら、海岸通《かいがんどおり》のヘクタ
貿易商会《ぼうえきしょうかい》はどこだと聞けば、すぐに道を教えてくれるからね」 ....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
ける。 未完成のエフ氏 正太とマリ子の父は、このウラジオに店をもっている
貿易商だった。二人の母は病弱で、郷里の鎌倉にいるが、だいぶん永いあいだ二人の子供....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
なったこととは夢にも思わず、彼は丸の内の会社へ急いだ。彼の勤めている会社は、或る
貿易商会であった。彼は精密機械のセールスマンとしてあまり華やかではない勤務をして....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
気にいるようにしたいんだが、できないんですよ。おじいさんは、後つぎにして、インド
貿易商にしたがっているんです。だけど、ぼくいやだ。大学へ四年いくだけで、満足して....
「アラビヤンナイト」より 著者:菊池寛
。そして、残っているお金をかぞえてみて、商売をすることにきめました。それから私は
貿易商人の仲間へ入り、船に乗りこむことにしました。次から次と、船がつく港で、持っ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、二円の祝儀がタダゴトではない。中橋英太郎といえば、今は時めく出世頭の一人。海外
貿易商事や興行物ですごいモウケをあげているという評判の旦那だ。ズッシリ重い行李の....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
査として自ら韓人に変装し、慶尚、京畿、平壌などを、詳かに探って復命したほどの、大
貿易商であり武人である所の――島井宗室は病歿した。享年七十七であった。 遺命を....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
めに、この夜ごろこの部屋へ入り込んで来て、なかば放心しなかば狂気し、しかも再び密
貿易商として、海外へ雄飛しようとする夢を執念深く夢見していて、そのために気むずか....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
ということである。 さあれ、お粂はこの時以来フッツリ海賊の生活を捨、一躍立派な
貿易商に一変したということである。....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
らの私達兄妹の生活は昔の栄華に引き代えて世にも貧しいものであった。南支那切っての
貿易商、南支那切っての名門の家――その家の形見の私達兄妹は世間の人達からは嘲笑さ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
それっきり、家へは帰りませんでした。一しょに暮しているうちに、ジミーは二世の
貿易商だといっていましたが、本名は新仏典儀といゝ、広島に父母もあることがわかって....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ンの註文があったから、さっそくこれを盗用することにして、註文の何倍も製造して、各
貿易商やアフリカの取引先に見本を配って、今か今かと註文を待った。いつまで経っても....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
へ出て聞いてみると、そうでないんだ。その事もあるにはあった、が小樽の大問屋で、大
貿易商である※が、高く売り飛ばすために、買い集めてしまってから、そう宣伝したそう....