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「賀する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賀するの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
丸《えじままる》もまじっていた。まっさおに澄みわたった海に対してきょうの祭日を祝賀するために檣《マスト》から檣にかけわたされた小旌《こばた》がおもちゃのようにな....
地球図」より 著者:太宰治
国都へついた、しかるに、きょうしも本国にあっては新年の初めの日として、人、皆、相賀するのである、このよき日にわが法をかたがたに説くとは、なんという仕合せなことで....
野分」より 著者:夏目漱石
会に生れたものほど自由なものはない。余は諸君がこの先例のない社会に生れたのを深く賀するものである」 「ひや、ひや」と云う声が所々《しょしょ》に起る。 「そう早合....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
必ずしも士人を幕府に出すことを喜ばなかった。抽斎が目見をした時も、同僚にして来り賀するものは一人もなかった。しかし当時世間一般には目見以上ということが、頗る重き....
心に疼く欲求がある」より 著者:宮本百合子
目撃しないわけに行かない。そして、このエピソードにおけるスタインベックの成功を慶賀するよりも、現代においてすぐれた作家の一人である彼が、そういう話ぶりをしている....
国民学校への過程」より 著者:宮本百合子
であろう。 中学や高校生の質が急に低下して来ていることを、明日の日本のために慶賀する人が果してあるだろうか。形式にしばられれば、徳育も一つの頽廃であることは明....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
事に納まらないと思い来《きた》ると、兵馬は怖れて、かえってあの女のために、幸運を賀するような気持になります。 全く、その通り。かりに二人がいたところへ、あの闖....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ったのみならず、弁信を招ずるが如く米友をも招じ、二人ともに無事このところへ安着を賀する心持に優り劣りはなく、果ては二人のために洗足《すすぎ》の水まで取ってそなえ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とに水天宮様の御利益《ごりやく》だろう」 附近の親たちはその無事であったことを賀するやら、自分の子供たちが危ないところで遊ぶのを叱るやら、井戸側はまるで鼎《か....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
に至ってようやく権大納言となったが、その延引したのにすこぶる不平であった。昇進を賀する客が済々焉《せいせいえん》とやって来るけれども、嬉しくもないと日記に書いて....
源氏物語」より 著者:紫式部
われむべき名だと源侍従は思った。この家の侍従はまだ殿上の勤めもしていないので、参賀する所も少なくて早く家に帰って来てここへ出て来た。浅香の木の折敷二つに菓子と杯....
堕落論」より 著者:坂口安吾
主義者であり、自分の一生が愉しければ良かったし、そのくせ朝儀を盛大にして天皇を拝賀する奇妙な形式が大好きで、満足していた。天皇を拝むことが、自分自身の威厳を示し....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ぬということになるとその修験者は大いにその戦勝を得たことを誇り、また民人も大いに賀する訳でありますが、もし不幸にして霰が沢山降って収穫を害する時分には修験者は被....
三国志」より 著者:吉川英治
げに見え過ぎていた。 式は開かれた。玄徳は、劉表に代って、国主の「豊饒を共に慶賀するの文」を読みあげた。 それから諸賓をねぎらう大宴に移って、管鼓琴絃沸くば....