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賀状
「賀状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賀状の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
、あしかけ三年いて呉れた。名古屋の支店へ左遷《させん》されたのである。ことしの年
賀状には、百合とかいう女の子の名前とそれから夫婦の名前と三つならべて書かれていた....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
されたのに少しも無理はない。予も腹のどん底を白状すると、お繁さんから今年一月の年
賀状の次手《ついで》に、今年の夏も是非柏崎へお越しを願いたい。今一度お目に掛って....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
養母六十五歳。 ◯英、頭痛にて寝込む。 ◯例により、炬燵の船長相つとむ。 ◯
賀状もちらほら入っている。横溝君の手紙を例によりたのしみにして一番おしまいに披く....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
しい設備をしたこともないのであるから、この際とても特に例年と変ったことはない。年
賀状は廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしている人々に対して全然無沙汰で....
「きりぎりす」より 著者:太宰治
たしました。私には、人を、使うことが出来ません。引越して来て、すぐにあなたは、年
賀状を、移転通知を兼ねて三百枚も刷らせました。三百枚。いつのまに、そんなにお知合....
「猿面冠者」より 著者:太宰治
ああ。様という字のこの不器用なくずしかたに、彼は見覚えがあったのである。五年前の
賀状を思い出したのであった」 第三の通信は、こうしよう。これは葉書でも手紙でも....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
別に彼等夫妻に危害を加えようとする気配もないばかりか、次の年にはチャンと人並な年
賀状を寄越したりした。そんなことから八十助夫妻は、始めに持った驚愕と警戒の心をい....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ゃくちゃの葉書が、年内に一通と、年が明けて十日も経ったころ、次郎に宛てたお鶴の年
賀状が来たきり、何の音沙汰もなかった。 年
賀状は、真紅な朝日と、金いろの雲と、....
「机と布団と女」より 著者:坂口安吾
た。右、正面、その正面が、小説新潮の写真である。 昨日、未知の人から、こんな年
賀状をもらった。 新年おめでとうございます。 どうも先生は私より二十何年か先....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
のあとに残ってた石に腰かけて、泣いたことがあったよ。」 次郎は、お鶴から来た年
賀状のことを思い出したが、それについては何とも言わなかった。 部屋の中は、しば....
「新春・日本の空を飛ぶ」より 著者:坂口安吾
しない。爆音も有って無きが如く、普通に会話ができるのは流石である。 読売社の年
賀状をまくために高度六百メートルで東京を二周する。神宮と後楽園の運動場が意外に大....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
自らの影を地に残して消え去っているのである。 私の住む町の一人の郵便集配人が年
賀状は人々が待っているものだからと高熱をおして配達にでて倒れた。愛すべき実在のサ....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
しい設備をしたこともないのであるから、この際とても特に例年と変ったことはない。年
賀状は廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしている人々に対して全然無沙汰で....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、招きて見せんアンデスの月 六日、晴れ。当日は市内を散歩し、帰りて日本へ向け年
賀状をしたためて投函す。夜に入り一天雲なく、明月玻窓に入ること前夕のごとし。 ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ある。 私は心ばかりでもこの年の幸いを祈ろうと、一銭五厘で門松を買って飾り、年
賀状を四枚買って、レート化粧品などおもだった得意先四軒にあてて出した。それから五....