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賃貸し
「賃貸し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賃貸しの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
れの葉が散った。その音がきこえる。 ベンチは散歩道にそって並んだ。緑色に塗った
賃貸し椅子は居心地よい草原のいたるところにあった。若い母親が草原へ布をひろげはだ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
家では、こんなにたくさんの旗幟を用意して置いて、戦争ごっこをしたい希望者のために
賃貸しでもするものか知らん。そんなことはあるまい、三都の芝居の大道具小道具をすっ....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
並を脱れた事ばかりで、出放題な悪口を云って見たり借り倒したり、僅か許りを小作男に
賃貸してやって期限に戻さないと云って泣いてたのむのを聞かずに命より大切がって居る....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
四、五貫の乾草が刈り取れるのであった。持ち主は春からさきを幾ルーブルかでこの庭を
賃貸ししていた。まだほかに蝦夷苺《えぞいちご》やすぐりやグースベリの畑があったが....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
生まれの松虫が鳴いていた。少し行くと松林であり、松林の中に家があった。みよし屋の
賃貸しの寮なのである。寮には灯火が点いていなかった。が、人声は聞こえていた。 「....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
れの町でもまず中どころで、極上のメリケン粉を商ない、郡部にある大きな製粉所を一つ
賃貸しにしてその手に握り、なおその上に郊外にはなかなか実入りのいい果物ばたけもあ....
「城」より 著者:カフカフランツ
て、そこでわたしたち二人が坐っているのを見ると、立ちどまり、むぞうさにこの宿屋を
賃貸ししてやろうと申し出てくれました。わたしたちを信用してくれていたので、内金を....