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賃金
「賃金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賃金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ンサーは労働者と変りはないんです。わたくし達は、三分間後ろ向きに歩いて、八十銭の
賃金を貰う労働者です。わたくし達は、一晩のうちに、何里という道を歩くのです。人力....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
風が寒いのを感じるなんて、何という幸福なことだろう。私は五年間に貰いためた労役の
賃金の入った状袋をしっかりと握りながら、物珍らしげに、四辺を見廻したのだった。 ....
「わが町」より 著者:織田作之助
割前勘定で一ツ車に詰めこめば、ガソリンが節約でき、客も順番を待つ時間がすくなく、
賃金も安くつくという、いかにも大阪らしい実用的な思いつきだった。 君枝はその方....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
往来をぶらぶら」させるためには、そしてやがてそれを本職にさせるためには、彼女等の
賃金は決して上げてはならないのだ。 そしてこの紳士等の淑女は、往来やキャフェを....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
を雇い入れるなどという事があるのであろうか。ウェッシントン夫人は苦力らにいくらの
賃金を払うのであろうか。かれら苦力は何時間働くのであろうか。そうして、かれら苦力....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、しきりに望んでいるのである。この漁猟期には、スコットランドの海岸地方では、労働
賃金が高率を唱えるを例とする。しかし、かれらはその不満をただ不機嫌な容貌と、恐ろ....
「発明小僧」より 著者:海野十三
った乗客は、そのミシンのところから、ひきちぎって切符の半分を保管します。それには
賃金が書いてあります。それを溜めるんです。」 鉄相「溜める? 溜めてどうする。」....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
鹿者どもにはお気の毒であるが、これは事実なのだ。現に、フランスに今、ブルジョワと
賃金労働者とがどのくらいいるか。いっさいの
賃金労働者をかぞえて、それには官吏だの....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
の振興をはかって参らなければなりません。しかるに、吉田内閣の政策は、労働者には低
賃金、農民には低米価、中小企業者には重税、貿易政策においてはまったく計画性を持た....
「反キリスト教運動」より 著者:小川未明
は、決して並行するものではない。キリスト教の精神が死んでいなかったならば、彼等は
賃金制度によって人間が奴隷化され、自由競争によって不平等不公平を来たしたこの階級....
「ある男と牛の話」より 著者:小川未明
そして、その日の午後、町の目的地へ着くことができたのであります。 男は、そこで
賃金を、いつもよりはよけいにもらいました。心のうちでほくほく喜びながら、牛にも水....
「わが町」より 著者:織田作之助
たのか、同一方面の客を割勘定で一ツ車に詰め込めば、客も順番をまつ時間がすくなく、
賃金も安くつくという、いかにも大阪らしく実用的な合乗制が出来たので、君枝はその方....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
だ。 『人間手足を労しただけの報酬なんて知れたものだ。おまけにここなんざあ、安い
賃金でこき使いやがる……』これが主人の耳にはいったからたまらない。『とっとと出て....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
権利の争奪を行なった戦争である。しかるに軍隊の建設維持には莫大な経費を要し、兵は
賃金のために軍務に服しているが故に逃亡の恐れ甚だしく、しかも横隊戦術は会戦に依る....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ことである。それは又どの家の子供も兎に角十か十一になるとそれぞれ子供なりに一日の
賃金を稼いで来るからだということである。愛聖館の掲示板にこういう言葉を書いた人は....