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賄い
「賄い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賄いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
キーなどどこの屋台よりも薄かった。木下は毎夜緻密に儲の勘定をし、儲の四割で暮しを
賄い、他の四割は絶対に手をつけぬ積立貯金にし、残りの二割を箱にいれ、たまるとそれ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
まざまですよ。もっとも、事の起こりゃただの二百石という貧乏知行のせいですがね。お
賄い方なんてえお役向きからしてが、はぶりのいいもんじゃねえ。しかし、ひと粒種の友....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
はよく知ってる、ただおとよさんが得心して来てくれさえすれば、来た日からでも身上の
賄いもしてもらいたいっての、それは執心な懇望よ、向うは三度目だけれどお前も二度目....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
世帯をお持ちなされて、義理の母御と御不自由なくお暮しなさるゝように、手前が屹とお
賄い申します。」 そうなればまことに有難い話で、お幸に勿論異存のあろう筈はあり....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
んが、棒を持って見廻って歩き、大した高ではございません、十石三人扶持、御作事方｜
賄い役と申し、少禄では有りますが、段々それから昇進致す事になるので、僅でも先ず高....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
当もつかない諸物価のかけ離れていた時代だ。それも戸敷割でなしに、今度は彼が自分｜
賄いの小さな旅だった。馬籠から妻籠まで行って、彼はお民の生家へ顔を出し、王滝行き....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
会をしたり飲み食いに行ったりするということをかねて聞いていた。当分はその料理屋で
賄いもしてくれるし、夜具も貸してくれるとも聞いた。そこにはお種というきれいな評判....
「足迹」より 著者:徳田秋声
いる。朝の病院は、どの部屋もまだ静かであった。 叔父と幸さんとは、食堂の方で、
賄いから取った朝飯を済ましたり、お庄が持ち込んで行ったお茶や菓子を食べたりしてか....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
部の主任に訊くと、 『全滅です、』と淋しげに笑った。 爰を通って新築の裏口から
賄い場へ抜けると、其先きは焼け跡であった。奥蔵の※間を焼灰の堆かい上を蹈んで、半....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
まして、お座敷の内へ竈でも炭斗火鉢すべて取寄せまして、三週間もお在になれば、また
賄いの婆も置きまして、世帯をお持ちなさいますなら、炭｜薪米なぞも運びますから」 ....
「病院風景」より 著者:寺田寅彦
なかったお蔭で、ぼろぼろにはなったが、昔の姿の名残を止めている。ここの屋根の下に
賄いの小川の食堂があって、谷中のお寺に下宿していた学生時代に、時々昼食を食いに行....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
し、実際の勝負はいつか給料をハミだして、彼らのメモをみれば、船員の普通の収入では
賄いきれぬ多額の貸借になっていた。 ところが、ここに困ったことには、潜水夫の清....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
自弁するため、月々給与の約半額を本人に渡し、残り半分を主人が代って貯金しておく。
賄いはいうまでもなく店持ちである。青年級は二十七歳で終る。 二十八歳からはそれ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
に離縁となり、此の子と一緒に追い出され、拠なくまた四万の山口へまいり、実は湯場の
賄い女をして居ますと、一昨年からの眼病で、去年の暮あたりからばったりと見えなくな....
「放浪」より 著者:織田作之助
キーなどどこの屋台よりも薄かった。木下は毎夜緻密に儲の勘定をし、儲の四割で暮しを
賄い、他の四割は絶対に手をつけぬ積立貯金にし、残りの二割を箱に入れ、たまるとそれ....