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賊子
「賊子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賊子の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
、原、早水、堀部などは、皆一種の興奮を感じたように、愈《いよいよ》手ひどく、乱臣
賊子を罵殺《ばさつ》しにかかった。――が、その中にただ一人、大石内蔵助だけは、両....
「死生」より 著者:幸徳秋水
も赤井景韶も富松正安も死刑となった、刑死の人には実に盗賊あり殺人あり放火あり乱臣
賊子あると同時に、賢哲あり忠臣あり学者あり詩人あり愛国者・改革者もあるのである、....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
を喜ぶと同時に、彼ら十二名も殺したくはなかった。生かしておきたかった。彼らは乱臣
賊子の名をうけても、ただの賊ではない、志士である。ただの賊でも死刑はいけぬ。まし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《まっさお》です。 笠の台だけを残して、それをまだ解き捨てる余裕のない創男の兇
賊子鉄の頭は、常ならばいい笑い物ですけれども、笑うものなどは一人もない、捕方も、....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
富松正安も、死刑となった。刑死の人には、実に盗賊あり、殺人あり、放火あり、乱臣・
賊子あると同時に、賢哲あり、忠臣あり、学者あり、詩人あり、愛国者・改革者もあるの....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
うげき》したならば、彼らは決して義人でもなければ、善人でもなく、後世は彼らを乱臣
賊子《らんしんぞくし》と呼ぶであろう。なぜなれば、彼らの考えは輿論《よろん》とは....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
知る者はそれ惟だ春秋か、我を罪する者はそれ惟だ春秋か。 孔子、春秋を成して、乱臣
賊子|懼れたり。(『孟子』、滕文公下) 右の孔子の語が『論語』に存せぬことはもち....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
らいうと、後鳥羽・土御門・順徳・後醍醐四帝を流し奉った北条氏が日本歴史の上で乱臣
賊子と扱われないのはよく判らぬことであるけれど、当時の情勢はまさに、それほどに、....
「三国志」より 著者:吉川英治
か」 と玄徳へ計った。 玄徳は、ためらいなく、 「皇室を重んじ、秩序をみだす
賊子を討ち、民の安寧を護らんとは、われわれの初めからの鉄則である。官の士風や軍紀....
「三国志」より 著者:吉川英治
頃その孫策からうけた無礼な返書を思いあわせて、身を震わせた。 「恩知らず。忘恩の
賊子め」 しかし、いくら罵ってみても事態はうごかない。 袁術は今や手足のおく....
「三国志」より 著者:吉川英治
をわずらわさんとするか」と、罵った。 袁紹は怒って、直ちに、「世に害をなすあの
賊子を討てッ」と、左右へ叱咤した。 三男の袁尚が、父の眼に、手柄を見せようもの....
「三国志」より 著者:吉川英治
略を事とし、魏を攻めんなどとする志を持つに至っては、まさに、救うべからざる好乱の
賊子、蜀の粟を喰って蜀を亡ぼす者でなくてなんぞ。――それ古人もいっている。天ニ従....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
する悪徒によって乱の因をなすばかり……。さればそのてん尊氏どのなども、まさに乱臣
賊子の一人。正成とはまったく異なる道をあゆむお人だ。あかの他人だ。ゆくすえまでも....