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「賊軍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賊軍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
ら、こんな事をしゃべり出した。 「西南戦争ですか。それは面白い。僕も叔父があの時賊軍に加わって、討死をしたから、そんな興味で少しは事実の穿鑿《せんさく》をやって....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ドル銃を二百挺も持っているというじゃないか」山田甚之助が、嘲るようにいった。 「賊軍になった上に、散々やっつけられる。その上、王政復古となれば高松藩お取り潰し。....
如是我聞」より 著者:太宰治
だから、キタナクテね。」 三 謀叛という言葉がある。また、官軍、賊軍という言葉もある。外国には、それとぴったり合うような感じの言葉が、あまり使用....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
れはまずそのままで済んでしまった。それから半年ほど経つと、かの闖賊という怖ろしい賊軍が蜂起して、江北は大いに乱れて来たので、南方でも警戒しなければならない。太平....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
後に酒を与えて意気を鼓舞した。午後一時|茲を立って植木に向ったが、木葉駅に至る頃賊軍既に植木に入って居ると云う報を受けたので、十数騎を前駆させ斥候せしむるに、敵....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
にも勝元らしく、爾来東軍は行在所守護の任に当って、官軍と呼ばれ、西軍は止むを得ず賊軍となった。 宗全は斯うした深謀には欠けて居たが、実際の戦争となると勝元より....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
伊熊野諸豪多く官軍に応じ、和泉摂津にも之に響応する者が少くなかった。此の報を得た賊軍側は大いに駭き、細川|顕氏に軍を率いしめ、八月十九日に大阪天王寺を出発せしめ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
や火焔が高く舞いあがり、人馬の物音や甲冑のひびきが物騒がしくきこえたので、さては賊軍が押し寄せて来たに相違ないと、いずれも俄かに用心した。張はかれらを迎え撃つた....
花物語」より 著者:寺田寅彦
あった。年上の子供はこの砂山によじ登ってはすべり落ちる。時々戦争ごっこもやった。賊軍が天文台の上に軍旗を守っていると官軍が攻め登る。自分もこの軍勢の中に加わるの....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
で見た足利尊氏である。 すわとばかりに正行、正朝、親房の面々|屹と御輿を護って賊軍をにらんだ、その目は血走り憤怒の歯噛み、毛髪ことごとく逆立って見える。 「や....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ながら、併しどうも少し変な現象と云わねばならぬ。とに角反乱部隊であり、反軍であり賊軍なのだ。 ところがこの人達の目的とする処が恰も伝染でもしたように、この世間....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
薩州方の軍艦が海岸へ着いたといって、荷物などを片付ける者もあった。そこで私も全く賊軍中に陥ったので、ひどい目に逢うだろうと驚いたが、逃るる路もない、刀を仕込んだ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
が右往左往しているという有様でした。新徴組は市中取り締りとはいうものの官軍だか、賊軍だか分らず、武士の食い詰めものの集団で、余り評判はよくないということであった....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
が子を“官員さん”にする気はなかった。時はあたかも藩閥政府の全盛時代で、いわゆる賊軍の名を負って滅亡した佐幕派の子弟は、たとい官途をこころざしても容易に立身の見....
神代史の研究法」より 著者:津田左右吉
かの地方的勢力、または海中の島国のことであると考える。八股蛇の物語があるとそれは賊軍を征服せられたことだという。あるいは黄泉国という名が出ると、それは出雲国のこ....