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賎
「賎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賎の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死生」より 著者:幸徳秋水
人も争う可らざる事実ではない歟、死の来るのは一個の例外を許さない、死に面しては貴
賎・貧富も善悪・邪正も知愚・賢不肖も平等一如である、何者の知恵も遁がれ得ぬ、何者....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
ゆるまず、眉濃からずして末|秀で、眼に一点の濁りなきのみか、形状の外におのずから
賎しからぬ様|露れて、其親切なる言葉、そもや女子の嬉しからぬ事か。 ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
、仙道成就しても天に昇ったきりにならずに、何時迄も此世に化現遊戯して塵界の男女貴
賎を点化したということで、唐から宋へかけて処処方方に詩歌だの事跡だのを遺して居り....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
からざる事実ではないか。死のきたるのは、一個の例外もゆるさない。死に面しては、貴
賎・貧富も、善悪・邪正も、知恵・賢不肖も、平等一如である。なにものの知恵も、のが....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なく、丁度樹木が自然と立枯れするように、安らかに現世にお暇を告げました。身分こそ
賎しいが、後生は至って良かった方でござります……。』そんなことを申して居りました....
「阿霞」より 著者:田中貢太郎
いりません時に、あすこへ逃げ込んで、ひどくお世話になっております。あの人は行いは
賎しいのですが、それでも先祖の徳がまだたえておりません。それにあなたとはお友達で....
「地上」より 著者:島田清次郎
無法な権力に対する怒り、彼の幸福を蹂み躪り彼の光栄を汚す、今あり/\と直観される
賎俗な社会の力に対する、潜める全身的な憤怒を感じた。そして、この激烈な感情を燻ら....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
、若い妓は、老女の実子である。つまり娘だ。幼いときから雛妓として仕込んだけれど、
賎業の方は固く禁じていた。だから芸妓であっても生娘だ。 この花街では、この娘を....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
ほんとうのことが申し上げられるものではない。公卿は背に汗を流した。 『これは、下
賎の者の口に仕る鱧の皮にて、今宵俄のご宴に、何の用意もなかりし故、内膳司のしまい....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
が最上であるように思われる。法王は大工の子であるとも農夫の子であるともいわれ、微
賎の産れであることは疑いなさそうである。約二十五年間に五代の法王に仕え、やがて一....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
すもの、ハイ、発明のお殿様でさえ、そのようなお心得違いのある世の中に、私のような
賎しい奴が、考え違いをするのはあたりまえでござります。 領主 そのように、ムキに....
「砧」より 著者:上村松園
からともなく物音が聞えてくる。「あの音は何か」という妻女の問いに夕霧はあれこそは
賎が女の打つ砧の音だと告げ、蘇武が胡国にさすらえていた折、故国にあるその妻が寒暑....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
口に別席をもうけ、地上に緋氈を敷いて、青竹につないでおいた。 すると、ある日、
賎しからぬ若衆が、その前に佇んだ。そしてふと足の先で、お犬様を愛撫した。権門の猛....