賛嘆[語句情報] »
賛嘆
「賛嘆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賛嘆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
》んだ。それと同時に、まだ学生でありながら、そうした大きい翻訳に従事する青木を、
賛嘆せずにはおられなかった。 「それで、君に頼みたいのだがね、この小切手を、一つ....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
であった。四人は同じ感激に浸っていた。それは、玄妙不思議なオランダの医術に対する
賛嘆の心であった。 刑場から六、七町の間、皆は黙々として銘々自分自身の感激に浸....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ひっかかりで右門がこの事件に手を染めることとなり、ひきつづいてさらに今回のごとき
賛嘆すべきてがらを重ねることになりましたが、事の勃発《ぼっぱつ》いたしましたのは....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
度びっくりしましたが、期したることながら右門の舌を巻いたのも当然で、ついおもわず
賛嘆の声を発しました。 「名人わざだ、名人わざだ。さすがは見込んでお頼みに来ただ....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
嫡子主膳正|直溥の世になっていた。が、君臣は挙って、幸太郎兄弟が三十年来の苦節を
賛嘆した。幸太郎は、亡父の旧知百五十石に、新たに百石を加えられた、盛次郎は新たに....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
で、下っしゃれ。わしゃ、こなな気持のしたことはないのや。あははは。 (群衆たちの
賛嘆、悲嘆のうちに、甚兵衛の笑い、いよいよ高くなっていく) ――幕――....
「愚人の毒」より 著者:小酒井不木
入った。想像とはいいながら、いかにも事実を言い当てているように思えたので、思わず
賛嘆の微笑を洩らした。しかし検事は、山本医師の微笑をも知らぬ顔して、論述を進めた....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
、楽屋を指導監督していた翁の姿を見られた古市公威氏が帰途、車中で嘆息しながら独語
賛嘆された。 「梅津只圓という者は聞きしに勝る立派な人物である。あのような品位あ....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
までも生き延びて現代の文明人の社会にも活動している。蛾をはたき落とす猫をうらやみ
賛嘆する心がベースボールのホームランヒットに喝采を送る。一片の麩を争う池の鯉の跳....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
たけれども、しかも富や、権勢や、名誉や、社会的優越にたいして、質朴《しつぼく》な
賛嘆の情をもっていた。彼が無類の誇りとなすところのものは、そういう優越を有してる....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いし》のままになる部下の一人に命じて、半月ばかりたつうちに、クリストフにたいする
賛嘆の記事をこしらえさした。でき上がったその記事は、思いどおりの感激的な大袈裟《....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
まいた。一時間ののち、大だこは巨体を地上につけた。 「万歳!」 またしても喝采
賛嘆の声が、一同の口をついた。 「じゃ、このままにしておいて休もう」 とゴルド....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ころで彼らは政府の人に対してそんな事はいえないけれども、内々は大いに英領インドを
賛嘆して喋々と吹聴するものですから、チベット人は我も我もと先を争うてインドへ出掛....
「予謀殺人」より 著者:妹尾アキ夫
ふりかけた。彼がその蓋の表面から、余分の粉を吹きはらうと、見ていた二人の警官は、
賛嘆の声をもらした。黒い蓋の表面を背景にして、そこにたくさんの指紋が、あざやかに....
「オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
の他の小さい物ばかりの諸道具が、きれいに並べてあるのを見ながら、ボスコウィッチは
賛嘆した。「まるでこれは人形の家だ。なにもかも望遠鏡をさかさにして覗いたように小....