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「賜暇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賜暇の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
刻々」より 著者:宮本百合子
宿直手当、便所設置その他を獲得し、婦人従業員の有給生理休暇要求は拒絶されて女子の賜暇を男子と同じによこせ、事務服の夏二枚冬一枚の支給、その他を貫徹した。白鉢巻姿....
破落戸の昇天」より 著者:森鴎外
。 ツァウォツキイは翌日申立をした。 役人が紙切をくれた。それに「二十四時間賜暇」と書いてあった。 それから押丁がツァツォツキイを穴倉へ連れて往って、胸の....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
かによって、その客観的な価値が評価され、それに対応する社会的優遇(年金・一時金・賜暇・研究補助・等々)を発明技術家が亭受することになっている*。 * 詳細に就い....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
て、時としては主人の一家を私宅に招待し宴を催すこともあったが、文明十九年三月末に賜暇を得て越前の国へ下向し、間もなくその地において病歿した。この者は青侍《あおさ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いうところにフレッド・アステアの語らんとするものもあるらしく、カッスルが戦線から賜暇でかえったとき、余りおそいので不安におののいていた妻のところへあらわれ、二人....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の秘密を最も有効に使用しようということばかりが彼の心をいっぱいに埋めていた。彼は賜暇を利用して外遊して、パリにたくさんある公営の賭博場へ行って運試しをやろうと考....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ら私が話すことが幻想であるかどうか、諸君に判断していただきたい。 三年前に長い賜暇期日が終わったので、グレーヴセントからボンベイへ帰る船中で、ボンベイ地方の士....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
るか」 と、彼女の胸を問うている。 やがて四月の頃ともなれば、叔父の宗矩が、賜暇を得て、江戸表から帰国する。その折を待って叔父と共に江戸へ下るか――それとも....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
は、眼を輝かしながら、急き込むように尋ねた。 「杉山三等書記官の処だ。氏は目下|賜暇帰朝中で東京にいるが、明後日の東洋丸で帰任することになっている。君も知っての....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
ますのよ。私は未来の外交官夫人という華やかな生活を夢みながら、私と結婚するために賜暇帰朝する彼を待って居りました。処がまあどうでございましょう。彼はそういう罪で....