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「賞与〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賞与の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
まえて見たところが、それっきりの話ですし、――」 「それっきりと云うのは?」 「賞与も何も貰《もら》えないのです。そう云う場合、どうなると云う明文は守衛規則にあ....
青木の出京」より 著者:菊池寛
、青木は、 「君! 雑誌記者なんて、ずいぶん惨めな報酬だというじゃないか。年末の賞与がたった五円という社があるそうじゃないか。君の方はどんなだい」といった。 ....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
ほど、未だ十八、さよか」 勤務時間は午前九時から午後五時まで、月給は四十二円、賞与は年末に一回、月給の十割乃至十二割と決めたあと、社長は日本畳新聞社の業績に就....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て素読の試験を受けるのである。成績優等のものに対しては、身分に応じて反物や白銀の賞与が出た。 出頭の時刻は五ツ半というのであるが、前々からの習慣で、吟味をうけ....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
関する制度がほとんど行なわれていない。年功による昇給に関する確然たる規定がない。賞与に関する規定がない。 規定がないということは、つまり実質的にもそういうもの....
三人の双生児」より 著者:海野十三
ると、突然ピタリと機嫌を直してしまったのだった。 妾はその後もたびたび母に特別賞与の意味でお菓子を貰った上、その座敷牢へ連れてゆかれたように思うが、いつもその....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
名前だった。成る程女の云うように、生きている頃は、一発|銛を撃ち込む度に、余分な賞与にありついていた。が、一年程前に時化に会って、北海丸の沈没と共に行衛が知れな....
わが町」より 著者:織田作之助
の給料が手弁当の二十五円で、二月経つと三十円であった。なお、年二回の昇給のほかに賞与もあり、さらに主任の話によれば、 「なんし、広い大阪やさかい、電話をもってな....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
て沓掛村三千貫の地を与えたが、義元の首を獲た毛利新助はその賞梁田に及ばなかった。賞与の末に於てさえ人の軽重を見るを誤らなかった。 『読史余論』の著者新井白石が、....
獄中消息」より 著者:大杉栄
に十一、二時間ずつ額にあぶらして下駄の鼻緒の芯を造って、そして月に七、八銭ずつの賞与金というのを貰っている人間の女房だ。何をしたって分不相応ということがあるもの....
端午節」より 著者:井上紅梅
せんからね」 と、彼女は彼の顔色を窺った。 「乃公は行かない。これは官俸だよ。賞与ではないぞ。定例に依って会計課から送って来るのが当りまえだ」 「だけど、送っ....
天衣無縫」より 著者:織田作之助
で、遅刻も早引も欠席もしないで、いいえ、私がさせないで、勤勉につとめているのに、賞与までひとより少ないとはどうしたことであろうと、私は不思議でならなかったが、じ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
れ。風あれども波高からず。昼夜ともに遊技の競走なり。晩食のときに、優勝者に与うる賞与金の募集あり。終日、雲波と信天翁のほかに目に触るるものなし。 竺海雲連船行。....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
計、都市計画等の諸課を執務吏員に入札させて、競争の札を入れ、執務能率に準じて能率賞与を与える利率を定めることであった。 米国ではすでに市政事務引受会社があるこ....
わが町」より 著者:織田作之助
の給料が手弁当の二十五円で、二月経つと三十円であった。なお、年二回の昇給のほかに賞与もあり、契約勧誘の成績によっては、特別手当も出るという。尋常を出ただけにして....