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賞罰
「賞罰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賞罰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
安んじないと云う風である。治修はある時二人の鷹匠《たかじょう》にそれぞれみずから
賞罰《しょうばつ》を与えた。これは治修の事を処する面目《めんもく》の一端を語って....
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
急に言葉を和らげて、 「が、わしは、只では命令はしないよ。この命令には、ちゃんと
賞罰が付いているのだ。イワノウィッチ君、お前はサン・ジョルジェ十字勲章を欲しくは....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ふたたび叫んだ。 「諸君は校長を信ずるか」 「信ずる」と一同が叫んだ。 「生徒の
賞罰は校長の権利である、われわれは校長に一任して可なりだ、静粛に静粛にわれわれは....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
しょさま》の御愛妾の父なる人の別荘とわかった。この別荘の主人は娘の舌を通じて隠然
賞罰の権を握っていた。それで諸大名から油断無くここへ賄賂を送り、常に音問していた....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
となり、人の本心は祭壇となり、憎悪は消え失せ、工場にも学校にも友愛の情があふれ、
賞罰は明白となり、万人に仕事があり、万人のために権利があり、万人の上に平和があり....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
うと》を取り扱うの道を知らず。偏《ひとえ》に定役《ていえき》の多寡《たか》を以て
賞罰の目安《めやす》となせし風《ふう》なれば、囚徒は何日《いつ》まで入獄せしとて....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
則は無意味になるばかりでなく、かえって「破っていいのなら」とわるい影響を及ぼす。
賞罰ということになるとさらにむずかしい。これも若い頃の失敗を話すことになるが、私....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
すよ。その秩序が確立すれば、仕事への責任もハッキリする。その責任に対して物質的な
賞罰もハッキリすべきものである。 拾得物への報酬、一割か二割か知らないが、こう....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
民腹を鼓して太平を謡うがごときは、まことに誇るべきに似たり。然りといえども、その
賞罰と言い、恩威といい、万民といい、太平というも、悉皆《しっかい》一国内の事なり....
「学校の説」より 著者:福沢諭吉
一、官には黜陟《ちゅっちょく》・与奪《よだつ》の権あるゆえ、学校の法を厳にし、
賞罰を明らかにすべし。その得、二なり。 一、官の学校は自《おのず》から仕官の途《....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
某曰く、仏教は無神教なりという。だれか賞善罰悪の権を有するや。政教子曰く、仏教は
賞罰を主宰する神を立てず、ゆえにその権を有するものなし。しかして道理の主宰あり、....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
してここに発展して参りましょう。
しまいには正直な人が
侫人に、贈賄者になって、
賞罰を明にすることの出来ない
裁判官は犯罪者の群に入ります。
これでは余り黒くか....
「三国志」より 著者:吉川英治
の騒賊を掃っても、社稷の鼠巣を掃わなかったら、四海の平安を長く保つことはできぬ。
賞罰の区々不公平な点ばかりでなく、嘆くべきことが実に多い。――貴君のことについて....
「三国志」より 著者:吉川英治
失敗を喫したが、一たん三軍の総帥に立ち返って、武人たるの本領に復せば、このように
賞罰明らかで、いやしくも軍紀の振粛をわすれなかった。
賞罰のことも片づくと、彼....
「山の人生」より 著者:柳田国男
許したという物語、巨旦将来・蘇民将来の二人の兄弟が、款待の厚薄によって武塔天神に
賞罰せられた話、世|降っては弘法大師が来って水を求めた時、悪い姥はこれを否んで罰....