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賢い
「賢い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賢いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
ているお芳の兄は何をたくらんでいるかわからなかった。実際又彼は彼女の目には妙に悪
賢い男らしかった。お鈴は時々重吉をつかまえ、彼女の心配を打ち明けたりした。けれど....
「河童」より 著者:芥川竜之介
嫉妬《しっと》したりしないためもないことはない。
×
もっとも
賢い生活は一時代の習慣を軽蔑《けいべつ》しながら、しかもそのまた習慣を少しも破ら....
「少年」より 著者:芥川竜之介
来《じらい》三十年間、いろいろの問題を考えて見た。しかし何もわからないことはあの
賢いつうやと一しょに大溝の往来を歩いた時と少しも変ってはいないのである。……
「....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
人間のように妬《ねた》んだり欺いたりしないからである。
処世術
最も
賢い処世術は社会的因襲を軽蔑しながら、しかも社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることで....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
でイルマタールは海から上がり、そうして岬や島々や山々小山を作り出した。それから、
賢い歌手で風の息子であるところのウェイネモェイネン(〔Wa:ina:mo:ine....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
憎んでばかりもおられず、いまいましく片意地に疳張った中にも娘を愛する念も交って、
賢いようでも年が若いから一筋に思いこんで迷ってるものと思えば不愍でもあるから、そ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
つしまなければならないと思う。話は、わき道にそれたが、このことだけは、くれぐれも
賢い諸君にお守り願わねばならぬ」
そう言って、リーズ卿はそこで深いため息をつい....
「○○獣」より 著者:海野十三
宙のうちに、何万億の星も漂っているなかで、地球の上に住んでいるわれわれ人間が一番
賢いのだなんて、どうして云えましょうか。人間よりもっと豪い生物が必ずいるに遺いな....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
にはちと行過ぎたもののようだった。が、何、降るものと極れば、雨具の用意をするのは
賢い。……加うるに、紫玉が被いだ装束は、貴重なる宝物であるから、驚破と言わばさし....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
て、(母様、父様が居ないと可いねえ)ッさ。五歳や六歳で死んで行く児は、ほんとうに
賢いのね。女の児はまた格別情愛があるものだよ。だからもう世の中がつまらなくッて、....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
したよ。もうもうこんなことは聞かせません。」と半ばは怨顔なるぞ詮方なき。 「でも
賢いのね。貢さん、よくお解りだった。」 と優しく頭撫でつつ、姉上の愛でたまうに....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ずいぶんばかげているにちがいない。せんにもよくあったことだ。夢のなかでいろいろと
賢いことやりっぱなことをいったり、きいたりするものだ。それは地の下の小人の金のよ....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
のよさったら!」 「気持がいいだって! まあお前さん気でも違ったのかい、誰よりも
賢いここの猫さんにでも、女御主人にでも訊いてごらんよ、水の中を泳いだり、頭の上を....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
A 昔の人は五七調や七五調でばかり物を言っていたと思うのか。莫迦。 B これでも
賢いぜ。 A とはいうものの、五と七がだんだん乱れて来てるのは事実だね。五が六に....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
もきかずに沈んでいると、彼等は皆嘆息して気の毒がった。 雙喜という子供は中でも
賢い方であったが、たちまち何か想い出して、「大船ならあれがあるぜ。八叔の通い船は....