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「賢愚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賢愚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ふもれすく」より 著者:辻潤
遊天下にあまねく、虫の好く人間なら、その境遇と職業と主義と、人格と才能と美醜と、賢愚と貧富とエトセトラの如何を論ぜず、友達になる。だから、僕の交遊の種類はまこと....
近時政論考」より 著者:陸羯南
を吟味せん。国民論派は第一に世界中各国民の対等権利を識認するものなり。個人に貧富賢愚の差あることは実際上免れがたし、しかれどもその実際上の差等あるにもかかわらず....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
ら、人は男女いずれも神になり得る資格があるのです。すなわち神の子であるわけです。賢愚、善悪、美醜を問わず、いずれも神の子であるという自覚をもって敬愛することが大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に怖《おそ》るべきは賢明な人の優良な計画だけではない、執念《しゅうねん》の一つは賢愚不肖《けんぐふしょう》となく、こじれると悪い業《わざ》をします。 ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
だ迷惑、何とか良い工夫はないものかと頭脳を悩ましたことであった。むろん人間には、賢愚、善悪、大小、高下、さまざまの等差があるので、仏教の方便も穴勝悪いものでもな....
猿の顔」より 著者:寺田寅彦
のだという事になりはしないか。 これは顔だけから見た人猿優劣比較論であり、老若賢愚比較論である。 これに似た比較論が世間では普通に行われている。財産の多寡で....
坂田の場合」より 著者:豊島与志雄
或る意味では凡庸なのだが、或る意味では凡庸の枠縁からはみ出していて、而もそれが、賢愚いずれの方へはみ出しているか見当がつかなかった。彼についてはいろんな噂がある....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
製作者をして勢い活世間の人間の面貌にまず注視を向けしめた。しかも仏像の類と違って賢愚雅俗のあらゆる人面の芸術的表現を余儀なくさせた。これは人を救う仏でなくて、仏....
妖怪学」より 著者:井上円了
理由を説明する法、古今大いに異なるところあり。けだし、その異なるところあるは人の賢愚、時代によりて同じからざるによる。これを要するに、その説明の順序、三時代に分....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
を解釈するの法、古今大いに異なるところあり。けだし、その異なるところあるは、人の賢愚、時代によりて同じからざるによる。古代の愚民は、万物おのおのその霊ありて奇異....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
ようでは、料理を拵える資格もなければ、食う資格もないわけである。材料の良否は人の賢愚善悪にも等しいもので、腐ったようなさかな、あるいは季節はずれの脂っ気を失った....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
い口供書だった。要するに、ほんのすこしばかり上手な処理を加えれば、告発書が世界の賢愚に諒承されるように、被告どもの行為と性格を陰惨化することができる。偶然にもし....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
僧侶ひとり貧なるあたわず、僧侶ひとり愚なるあたわず。ああ、僧侶は一国人民の貧富、賢愚の程度を代表するものなり。 ギリシアにはおよそ百五十前後の僧坊ありて所々に....
徹底的な浜尾君」より 著者:甲賀三郎
どうもいい感情を持たない事である。尤も鈍感といい、敏感という事は、そうした人々の賢愚の絶対値を極めるものでない。敏感鈍感という事は、単位時間に於ける頭脳反応の大....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
つ公平に供給せられざる以上、またその人類の有する智能と体質とに、生れながらにして賢愚強弱の差が到底避け難いものである以上、さらにまたいわゆる機会なるものが、すべ....