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賢慮
「賢慮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賢慮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
つつ伊豆守の処断を促しました。 「かくのとおり、みごとな覚悟にござります。殿、ご
賢慮のほどは?」 「いかさま必死とみゆるな。命までもなげうって直訴するとは、あっ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
に陥りましたゆえ、その由将軍家のお耳に達したとみえ、てまえ一家をお救いくださるご
賢慮からでござろう。申すもかしこいことにござるが、上さまご秘蔵あそばす蓮華鬼女《....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
め他の諸侯がたから、嫉視《しっし》反感をうけるようなことがあっては、という賢人の
賢慮から、わざと身軽で扈従《こじゅう》するのがいつもその定例なのでした。――辰は....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
といませぬ。おじきじきのお裁き願わしゅうござります」 「………」 「恐れながら御
賢慮のほど、いかがにござります」 「憎い。いや、もう聞きとうない! 予は気分がわ....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
候御事に奉存候。其余すべて御膳辺右に准じ候。御模様哉に相伺ひ申候。尚、恐れ乍ら御
賢慮あらせられ候やう奉申上候事』 と、記したのがあった。 これに対して、豊後....
「三国志」より 著者:吉川英治
、降参の使者を斬って、なおも苛烈に攻撃を加えた。 玄徳は彼に諫めた。 「将軍、
賢慮し給え。昔、漢の高祖の天下を統べたまいしは、よく降人を容れてそれを用いたため....
「三国志」より 著者:吉川英治
が、なんで立ちどころに将軍との旧交を捨てて故なき害意をさし挟もうや。願わくは、ご
賢慮あれ。――将軍とこの劉備とが戦って、相互の兵力を多大に消耗し尽すを、陰でよろ....
「三国志」より 著者:吉川英治
不可能だろう。のみならず、百世の後まで、悪名を泗水に流すにきまっている。よくよく
賢慮し給え」 呂布は動かされた。それまで黙然と聞いていたが、やにわに手を振り上....
「三国志」より 著者:吉川英治
とき大をなしていなかった時代です」 張昭の眼には涙が光っていた。 「伏して、ご
賢慮を仰ぎまする。――ゆめ、孔明ごとき才物の弁に、大事を計られ、国家を誤り給わぬ....
「三国志」より 著者:吉川英治
すが、かくてやはあると、自ら心を励まし病中筆をとって書中に一策を献ず。ねがわくは
賢慮を垂れ給え―― という書き出しに始まって、縷々と今後の方策がしたためてあっ....
「三国志」より 著者:吉川英治
梁デハナイカ。仁者相争ウヲ嘲ッテカ天ハ洪々ノ春水ヲ漲ラシ、君ノ帰洛ヲ促シテイル。
賢慮セヨ君、再ビ赤壁ノ愚ヲ繰返スコトナキヲ。 建安十八年春二月呉侯孫権書。 ふ....
「三国志」より 著者:吉川英治
大義を知らず、小義に逸る君かなと、一世のもの笑いにもなりましょう。そこをも深くご
賢慮遊ばして……」 ここで玄徳は、くわっと眼をひらいて、瑾の能弁を手をもって制....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 ひとり姜維は、面を冒して、諫奏幾度か、 「佞臣を排されたい」 と、劉禅の
賢慮を仰いだ。 饐えたる果物籠の中にあって、一箇の果物のみ饐えないでいるわけも....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
猛々、言いののしる有様だ。これでは、かれらの火に油をそそぐばかりと、ひとまず、ご
賢慮を伺いに立ち帰った次第でござりまする」 「…………」 正成の影は氷ったもの....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
ねて万見仙千代まで使者にたてて――かりそめにも主人から三度まで懇ろに諭して村重の
賢慮を促したということは――信長として正に、忍ぶべからさるを忍んでのことであるし....