»
賦
「賦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
いえる。これは考えものだ」
「葉子さんという人は兄がいうとおりに優《すぐ》れた天
賦《てんぷ》を持った人のようにも実際思える。しかしあの人はどこか片輪《かたわ》じ....
「星座」より 著者:有島武郎
かしているよりしようがなかった。その不安定な坐り心地の中で詩集が開かれた。「鐘の
賦」という長い詩のその冒頭に掲げられた有名な鐘銘《しょうめい》に眼がとまると、園....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ている。野蛮人は、何でも動くもの、また何かの作用を及ぼす一切のものは、ある意志を
賦与された精霊によって魂を持たされていると見なす。こういう見方を名づけてアニミス....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
目下の始末で。…… 変に物干ばかり新しい、妻恋坂下へ落ちこぼれたのも、洋服の月
賦払の滞なぞから引かかりの知己で。――町の、右の、ちゃら金のすすめなり、後見なり....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
る。 ――月府玄蝉――上杉先生が、糸七同門の一人に戯に名づけたので、いう心は月
賦で拵えた黒色外套の揶揄である。これが出来上った時、しかも玉虫色の皆絹裏がサヤサ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
筋に分れて、また一ツになって海へ灌ぐが、そこ行くとこれでも幅が二十間ぐらい、山も
賦になれば、船も歌える、この様子では汐が注そう。 と二人で見ているうち、夕日の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、死後直ちに上界に進むか?』 貴重なる地上生活の二つである。帰幽せる小児は、天
賦的に前者を具えていることもある。が、後者は是非とも之を教育の力に待たねばならぬ....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
うな……あれほど農産物の値上りは望めないまでも、多少なりとも景気が回復すれば、年
賦にしてもらって十ヵ年もすれば皆済しうるであろう。 儀作をはじめ、これが一般村....
「瘤」より 著者:犬田卯
問題は特別税戸数割で、これは本村では、収入一円につき二銭三厘云々……というような
賦課率になっているが、こういう点、もう少し村民の負担を軽くしてやることは出来ない....
「妖怪学」より 著者:井上円了
け木を二、三枚、人にしらせず懐中すれば船に酔わぬなり。 また一方に、船の中に「
賦」の字を書き、「武」の点を人の額にうつべし。少しも酔わざること奇妙なり。また船....
「迷信解」より 著者:井上円了
所を墨にて消しおけば、やがてかえるものといい、船に酔わざるマジナイに、船の中に「
賦」の字をかき、「武」の右肩の点を人の額にうちおかば、少しも酔わざること奇妙なり....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
、水戸の天狗党がいよいよ旗上げしようとした時、八兵衛を後楽園に呼んで小判五万両の
賦金を命ずると、小判五万両の才覚は難かしいが二分金なら三万両を御用立て申しましょ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
政府これを認定して公認教とするという。この公認教には、政府より毎年若干の保護金を
賦与するなり。すなわち一八八八年度の表によるに、政府にて宗教上に費やせる金額、左....
「西航日録」より 著者:井上円了
に達し、康有為氏に会し、入蔵の願望を遂げたることを告げたれば、康氏は即座に七律を
賦して贈れりという。その詩、左のごとし。 禅僧鑿空尋西蔵、白馬駄経又再来、阿耨達....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
し。年代につきては、その懸隔のはなはだしきこと言をまたざるなり。余、かつて一絶を
賦してその意を述ぶ。 青年興業欲。 (青年が事業を興すに何かを求めようとするなら....