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質店
「質店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
質店の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
へ連れて来て見ると、人柄もよし、年二十一歳で手も書け算盤《そろばん》も出来るから
質店《しちみせ》へ置いて使って見るとじつめいで応対が本当なり、苦労した果《はて》....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
泳《およぎ》を知らなかったからついそれ切りとなった。これを種にしてお染久松という
質店《しちみせ》の浄瑠璃が出来ましたものでござります。又大阪の今宮という処に心中....
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
が過ぎた。そんなある日|堯《たかし》は長らく寄りつかなかった、以前住んでいた町の
質店へ行った。金が来たので冬の外套《がいとう》を出しに出掛けたのだった。が、行っ....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
ッヘヘヘヘ」三上は表へ出て行った。 彼は近所の質屋へ行った。それは彼の常取引の
質店であった。 「いらっしゃい、しばらくで、お品物は?」主人はきいた。 「実はね....
「わが町」より 著者:織田作之助
からなかったが、帰り途、朋輩の春井元子の口からきいて、はじめて、主任が自分に大西
質店へ行けと言った意味などが腑に落ちた。 「昨日あんたの留守中に、あそこの御寮人....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
称は三右衛門である。六|世の祖|重光が伊勢国|白子から江戸に出て、神田佐久間町に
質店を開き、屋号を三河屋といった。当時の店は弁慶橋であった。迷庵の父|光紀が、香....
「襟」より 著者:ディモフオシップ
になりますと。」 「なんだい、それは。その角に持って行ってどうするのだい。」 「
質店でございます。勲章なら、すぐに十マルクは御用立てます。官立典物所なんぞへお持....
「又、家」より 著者:宮本百合子
訊いた。 「さあ、とにかく見ようじゃあないか」 家と云うのは、つい近くの、何々
質店、信用、軽便、親切と、赤字で書いた大きなアーチ形の広告門をくぐって行った処に....
「細木香以」より 著者:森鴎外
之(※斎望之の実子)の養子三右衛門矩之である。季が父の称を襲いで権右衛門と云い、
質店の主人となったと云う。 梅本氏はまた香以の今一人の友小倉是阿弥の事を語った....
「雨」より 著者:織田作之助
そして何も見えなくなった。やがて活気づいた電車の音がした。 その夜、近くの大西
質店の主人が大きな風呂敷を持ってやってき、おくやみを述べたあと、 「じつは先達て....
「あのころ」より 著者:上村松園
どを売る店として京都では一流だったそうです。 この貞八が総領息子に麩屋町六角に
質店をひらかせましたが、三年目には蔵の中に品物がいっぱいになったと言われています....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
次の出しもので「鳥目の上使」であったが、その二番目代りに上演された「お染久松」の
質店は面白かったと覚えている。本来は二番目に菊五郎の「弁天小僧」を出すべきはずで....
「澪標」より 著者:外村繁
。文化十年、独立し、京呉服、木綿の卸商を始めている。文政十一年には上州桐生市に糸
質店を構え、天保十二年には江戸堀留町に開店している。同十三年、苗字帯刀を許され、....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
花魁が心持が悪いよ、大きな声で云いなましなね」 長「大きな声では云われんことだ、
質店の若旦那だから」 と瞞かしながらまた小声で、 長「後生お願いだから後で何ん....
「雨」より 著者:織田作之助
して何も見えなくなった。やがて、活気づいた電車の音がした。 その夜、近くの大西
質店の主人が褐色の風呂敷包をもって訪れて来、「実は先年あんたの嫁入の時、支度の費....