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「質料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

質料の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
、わが国の文化を特色附けている道徳的理想主義と宗教的非現実性との形相因によって、質料因たる媚態が自己の存在実現を完成したものであるということができる。したがって....
絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
るのである。しかし主体が環境を形成し環境が主体を形成するといっても、それは形相が質料を形成するという如きことではない。個物は何処までも自己自身を限定するものでな....
デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
いわゆる物自体の難問も、そこから起って来るのである。主客の対立を形式と内容または質料との対立に代えても同様である。フィヒテに至っては、周知の如く、かかる不徹底的....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
って初めて論理的内容となるのではない、そうではなくしてそれ自身に内在する原理――質料的に当て嵌まったものとして取り扱おうともするのである。青と赤とが夫々の知覚に....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
の明白性とは少なくとも別であった。 存在の性格をなすだろうこの事実性は、存在の質料性の性格なのである。さて今、この歴史が、形而上学的範疇によって理解されてはな....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
意味の変化をも受け取らねばならなくなった。物質はだから今や、物質と呼ばれる代りに質料と呼ばれる。かくてプラトンの質料は無そのものなのである。 プラトンに於ける....
辞典」より 著者:戸坂潤
nos〕)によれば真の存在たる神性は一者であり、この一者が形相(形式)から初めて質料に至るまでの凡ての範疇をば自らを損ずることなく分出するのであり、而もこれ等諸....
新感覚論」より 著者:横光利一
た新感覚についての新なるものとは何か。感覚とは純粋客観から触発された感性的認識の質料の表徴であった。そこで、感覚と新感覚との相違であるが、新感覚は、その触発体と....
範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
の範疇」に於ては純粋形相に属す意味の充実(Bedeutungsfulle)は必ず質料界の特殊によって決定されている。処が特殊の質料を指し示す形式が対象性(〔Ge....
性格としての空間」より 著者:戸坂潤
ければならない。青銅のように自分の形を固持する形式ではなくして封蝋のように空しい質料が夫である。それはもとより判断としての優越性も有たない。それ自身の性格すら持....
省察」より 著者:デカルトルネ
しかし私は答える、この場合、観念なる語に両義性が伏在すると。すなわち、それは一方質料的に、悟性の作用の意味に解せられることができ、この意味においては私よりも完全....
想像と装飾の美」より 著者:岸田劉生
ただ残るのは紙と、筆と墨と画具である。それと、日本画(あるいは東洋画)のそれらの質料の持つ型にならない美術品的要素である。(例えば毛筆のカスレ、ニジミ、紙と墨と....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
れが家庭の料理をも滅亡に導いてしまったのである。 * 家庭の料理、実質料理、一元料理、そこにはなんらの思惑がはさまれていない。ありのままの料理。それ....