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「質物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

質物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
達成しえられるように思う。 灰皿ができれば、なにも金属にかぎらない。すべての物質物体は、電子に変じて送ったり受けとったりできるわけだ。すると、隣室の床にころが....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
御商売上のことですか」と、半七は催促するように訊《き》いた。 いつの時代でも、質物渡世《しちもつとせい》は種々の犯罪事件とのがれぬ関係をもっているので、半七は....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ズウフラも通辞役の人にくれたのを、その人が何かの都合で質に入れたというわけです。質物は預かり物ですから、庫にしまって大切にして置くべきですが、物が珍らしいので薄....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
であるから此の首を置いてゆくと云ったが、番頭は平にあやまって頼んで、この恐ろしい質物を持って帰ることにして貰った。 この報告をうけ取って、半七は溜息をついた。....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
ってもいい。 学校の方は一同僚の取りなしでうまく納まったという報告に接したが、質物の取り返しにはここしばらく原稿を大車輪になって働かなければならない。 僕は....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
有様にキョト/\としている二人を立会人として、家宅内全部を捜索して、聖書明細書、質物台帳、各一通、離婚届、建物譲渡に関する書類各一通、外に書状数通を押収した。 ....
」より 著者:徳田秋声
少し手に入った金で、手詰りのおりにお銀が余所から借りて来てくれた金を返さしたり、質物を幾口か整理してもらったりして、残った金で蒲団皮を買いに、お銀と一緒に家を出....
俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
自然の風物にわれわれの主観的生活を化合させ吸着させて自然と人間との化合物ないし膠質物を作るという可能性である。これがなかったらこの魔術は無効である。しかしこれだ....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
は今月が七月だから、七八九十十一十二|正二と今から八ヶ月|間があるが、八ヶ月では質物でも流れて仕舞うから、余り長いなア」 飯「それは深い訳が有っての事で」 相「....
二少女」より 著者:国木田独歩
る処だからお秀の性質でもまさかに寝衣同様の衣服は着てゆかれず、二三枚の単物は皆な質物と成っているし、これには殆ど当惑したお富は流石女同志だけ初めから気が付いてい....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
認識の具体的内容ということに他ならない。認識とは、歴史的社会に於ける生産機構の膠質物である上部構造としての文化を指向するもので、就中それが一定の相対的な独自性と....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
か。 六。母里家から紛失したものは何と何であるか。 七。由也の依頼品らしき入質物でムカデの茶器のほかに受けだされた物はあったか。 八。ムカデの茶器の入質の....
」より 著者:岡本綺堂
を絞められていた。梅次郎は短刀で脇腹を刺されていた。その短刀は近江屋の土蔵にある質物を義助が持ち出したのである。死人に口なしで勿論たしかなことは判らないが、検視....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
とはいうものの、ドン・アントニオとて、対スペインの勝負に、またいつか、役にたつ質物にならぬとも限らないのである。エセックスは、彼のうえに友情の目を注ぎ続けた。....
牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
文七印 大久保村 三左衛門殿 永代証文之事 一、当御年貢差支、右年切質物両場所為件。外に一貫二百文。 文政七申十一月二日 成行村 借主 新九郎....