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「質直〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

質直の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
単に種《しゅ》概念として取扱って、それを包括する類概念の抽象的普遍を向観する「本質直観」を索《もと》めてはならない。意味体験としての「いき」の理解は、具体的な、....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、 「まあ、何という役者でしょう? 見たことのない人――」 「ほんにねえ、大そう質直《じみ》でいて、引ッ立つ扮装《なり》をしているのね? 誰《だれ》だろう?」 ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
術《すべ》なきを見てやむをえず、勝者の愍憐《びんれん》を乞いに来ました」と、この質直な陳述を聴いていかでか感ぜざらん、大いに同情してその女に夫ばかりか掠奪物一切....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
であり、従って又その出発の地盤となっている。 近代哲学を代表するフッセルルの本質直観やベルグソンの直覚は、意識の構造又は実質をどうやったらば捉えることが出来る....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
的な明白性に求めようとする。所謂明白感情や普遍的理性必然性が夫である(現象学の本質直観やベルグソンの直覚、カント学派の普遍妥当性は之に外ならない)。――だが茲で....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
は明日話そう。南無妙法蓮華経。……広供養舎利 咸皆懐恋慕 而生渇仰心 衆生既信伏質直意柔※。……」 新聞の電報と、続いて掲げられた上州の記事は、ここには言うま....
科学批判の課題」より 著者:三木清
出来ないが、この叙述からしてもすでに現代のひとつの流行哲学に属しているところの本質直観の学、現象学がいかに観想的性質のものであるかは理解され得よう。それは文化史....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
ともに疲れ果てたその家この家に、かくまでに尊い音楽はないのである。 「衆生既信伏質直意柔軟、一心欲見仏、不自惜身命、」と親仁は月下に小船を操る。 諸君が随処、....