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購買力
「購買力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
購買力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
すが、ゾッキの残本でも向うへ送れば一冊一円位に売らねばならず、出稼人は多くても、
購買力のない文盲者ばかりが残って居るので、迚も売れませぬと云う返事です、此円本の....
「大島が出来る話」より 著者:菊池寛
十円も出す力は持って居なかった。従って一疋六十円以上もする大島は、当然譲吉夫婦の
購買力の上に在《あ》った。 「大島を買う金なんかあるもんか。」と、譲吉が妻のしつ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
いが、とにかく安倍君というものと、自分というものとが、このかわいい学生の謙譲なる
購買力の前で、立派な商売敵となって対立していた瞬間の光景に、偶然にもめぐり合わせ....
「縮図」より 著者:徳田秋声
時代であり、景気のいいに委せて、無責任をする店も少なくないように思われたが、一方
購買力の旺盛なことは疑う余地もなかった。 パンやスープが運ばれたところで、今ま....
「伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
、病的な所有慾には煩わされていなかった。彼は寧ろ寛大な観賞家であった。彼は自分の
購買力をはっきり弁《わきま》えていたから、却って他人のところでこそ所謂世界的な名....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
説明する。これが、いかに、客と、品物と、その店と、彼とを結びつけるか私は、殆ど、
購買力の大半は、客が、その品物への知識と、輿味とをもつ事によって、成立つのだと、....
「余と万年筆」より 著者:夏目漱石
筆に比べると何百倍という高価に当るのだから、それが日に百本も売れる以上は、我々の
購買力が此の便利ではあるが贅沢品《ぜいたくひん》と認めなければならないものを愛玩....
「現実に立って」より 著者:宮本百合子
あって、その人々は闇商売の面白さに求職していないと報じられている。しかし、人民の
購買力は、無限ではない。刻々買いかねる方向を辿っている。腕をもっている人たち、働....
「山の湯雑記」より 著者:折口信夫
来たり、町場に入れば 疲れつつあり 百貨店のない都会は、何となく落ちついている。
購買力を誇張しないだけでも、町びとの暮しが何となくしっとりした素朴を保って行くこ....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
を呈した点で戦後の華々しいものゝ一つであると云えよう。 どの雑誌も漫画に一部の
購買力を依存していないものはない。読者や観客というものは正直で、つまり、現代に生....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
には莫大の広告料と長年月を要するものである。特にその近傍における得意の嗜好とその
購買力の程度という、実に尊き知識をも同時に譲り受けることであるから、その利はちょ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
者は、一日三シリング四ペンスを得る英蘭《イングランド》労働者と同じだけの生活資料
購買力を得ることとなる。しかしながら、英蘭《イングランド》の普通日傭労働の労賃が....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ングが与えられるので、自分の所得から一週五シリング減る場合よりも、その生活必要品
購買力は少くなるであろう。前者の場合には彼らはすべて同一水準に堕ち、食料品の価格....
「文芸は進化するか、その他」より 著者:平林初之輔
するはずがない。出版者は自己の出版物が大衆に対して最も効果的な印象を与え、大衆の
購買力をそそるような風に広告するのである。したがって、広告において、プロレタリア....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
上げとなって現われて来るのであります。この状態を打開するには、それは国内における
購買力の増大が絶対に必要であります。これがためには、勤労者の所得の増大をはかると....