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「贅六〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

贅六の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
あ、八つ化けの仙次さん、あんたは見くびってのことかしらねえが、江戸のならずものぁ贅六《ぜいろく》のぐにゃぐにゃたあ、ちっと骨っぷしのできが違ってますぜ。聞きゃ清....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ちに、罪を人に着せて、それでもって人気をあおるなんて、どう考えてもあっしゃ上方|贅六《ぜいろく》のそのきっぷが気に入らねえんです。また、江戸屋の親方にしたっても....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うございますが……」 「べらぼうめ! 安けりゃ買おう、高けりゃよそうというような贅六じゃねえんだ。たけえと聞いたからこそ買いに来たんじゃねえか。夫婦一対で、いく....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
らが、江戸で名代の女|白浪《しらなみ》だと、まさか気がついてはいなかったろうが、贅六《ぜいろく》風情《ふぜい》に、邪魔立てをされて、このまま引ッ込んでいたんじゃ....
孟買挿話」より 著者:吉行エイスケ
。てっきり僕は北方の田舎者だと思われてしまったのです。で僕はむくむく起きあがると贅六らしくだらしなく身繕いして、そっと自分の服装を見たんだが、カバレット・トア・....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
とか、二つの時に「こんちは、儲かりまっか」と、云ったとか――いつまで、経っても、贅六《ぜえろく》根性が抜け無いものか? それとも、東京風に染んでしまっているか?....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
お角さんは、啖呵《たんか》は切れて、鼻っぱしの強いことは無類であって、この点では贅六《ぜいろく》人種などに引けを取る女ではないが、悲しいことには字学の方がいけな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
こでがんりきの腕を見せて、甲州無宿の腕は、片一方でさえこんなもの、というところを贅六《ぜいろく》に見せてやる。 そういう心勇みで、しきりに浮き立っていたが、い....
江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
がありませんから、まずこのくらいのところにしておきましょう。 (大正十一年二月、贅六堂刊『風俗江戸物語』所収)....
キビキビした青年紳士」より 著者:甲賀三郎
面にはキビキビした江戸前の所を見せながら、一面にいかにも不得要領な急所の分らない贅六式なところのある彼乱歩は正に一種の怪物である。....
式部小路」より 著者:泉鏡花
涙のない恋、戦争のない歴史、達引きのない江戸児、江戸児のない東京だ。ああ、しかし贅六でも可い、私は基督教を信じても可い。 私が愛吉の尻押しをして、権門に媚びて....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
奇人と見えますなア」 天狗先生それを聞いて癪に触ったと見えて立止った。 「オイ贅六! 俺たちは物好きで昼の日中に灯を持って歩くのじゃないんだ。まったく東京に較....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
いパトロンだそうである。飄逸な反り型の赤ら顔だが、どこかに俗っぽい。好きで酔うと贅六句調で、変な唄ばかり歌う。A博士は電気学者で京都の大学教授である。髪をキッと....