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「贈る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

贈るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
でその贈物《おくりもの》、われわれがわれわれの思想を筆と紙とに遺してこれを将来に贈ることが実に文学者の事業でありまして、もし神がわれわれにこのことを許しますなら....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
と、きまってドレゴはこのヘルナーの霊峰とオルタの古城を仰いで宇宙万象古今へ挨拶を贈るのであった。この朝彼は不慮の負傷のため、聊《いささ》か順序をくるわしはしたが....
深夜の市長」より 著者:海野十三
永遠に君と袂を別つ。而して記念のために今は吾れに用なき「深夜の市長」の仮面を君に贈る。黒河内生―― 僕は「深夜の市長」の付け髯と手紙とを胸に押しあてたまま、暫....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
つしか熄んでいた。 外は咫尺を弁じないほど闇黒だった。 弦三は、背中に、兄に贈るべきマスクを入れた包みを、斜に背負い、自分のマスクは、腰に吊し、歩きづらい道....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
来翰。延原氏夫妻へわれわれよりの贈物は、江戸川さんと小生とにて八百円位の座蒲団を贈ることにしてくれとの事なり。承諾の旨、返事す。実物さがしはこっちがこの病体ゆえ....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
したのだった。 文字を読んでみると、次のような文章になった。 「マルモ探検隊に贈る。この資材を有効に使って、大探検に成功せられるよう祈る。ニューヨーク市マンハ....
海底都市」より 著者:海野十三
して今後は大いに気をつけること、またこれまでの被害については、ある程度の見舞品を贈ることを答えた。 魚人たちの側では、それだけではあきたらないと述べ、海底都市....
火星探険」より 著者:海野十三
は車のまわりに集ってきて、手に手に餞別《せんべつ》の品物をさしあげ、山木と河合に贈るのだった。 二人は感激の涙に頬をぬらし放しで、かかえ切れないほどの贈物をう....
黒百合」より 著者:泉鏡花
る上に、この間から相談のある、黒百合の話も徒為になりやしないかね。仏蘭西の友達に贈るのならばって、奥様も張込んで、勇美さんの小遣にうんと足して、ものの百円ぐらい....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
犬川荘助 忠胆義肝|匹儔稀なり 誰か知らん奴隷それ名流なるを 蕩郎枉げて贈る同心の結 嬌客俄に怨首讎となる 刀下|冤を呑んで空しく死を待つ 獄中の計|愁....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
も心も打ち込める人は幸福である。 そのような人にのみ芸術の神は「成功」の二字を贈るのではなかろうかと思う。 もう永年私の家にいる女中さんだが、私は一向にその....
大田垣蓮月尼のこと」より 著者:上村松園
戦局の険しさが加わると共に、険しさ、とげとげしさが深くなる人の心に和やかさを贈ることこそ、女性本来の生き方であり、かくてこそ、はじめて女性として皇国護持の道....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
年中ヤソ降誕の日を第一の大祝日とし、昇天の日を第二の大祝日とす。当日は鶏卵を人に贈るの風習あり。市中の店には鶏卵をかたどりたる菓子、パン等を売り、進物の用に備う....
西航日録」より 著者:井上円了
嘯、了尽人天更不悲。康有為 (日本の井上円了博士は遠く哲孟雄金剛宝土を訪れて詩を贈るにこれに和す 死を覚悟の上で奔亡して国家の危難を救おうとし、わが経験した一生....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
たわざれば、ここに解氷の期を待つという。一行みな健全なり。余、長編を賦して隊長に贈る。 忠肝如。 (忠義の心は鉄のように船よりも堅く、生命をかけてはるかに南極の....