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「贋金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

贋金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えに来た者がある。全体の金高は十二三両であるが、あとで調べてみると其の三分の二は贋金《にせがね》である。最初の見せ金には本物を見せて油断させ、それから贋金をまぜ....
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
ちゃんの御父《おとっ》さんというのは、昔《むか》し銀座の役人か何かをしていた時、贋金《にせがね》を造ったとかいう嫌疑《けんぎ》を受けて、入牢《じゅうろう》したま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
聞かせる。あの甚右衛門という奴は正直な田舎者のように化けているが、あいつは確かに贋金遣いだ」 豊吉の顔は藍のようになった。 「どうだ、図星だろう」と、半七がた....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
せる」 「左様か」 「今日は、おれの方に一人の新参《しんまい》があった、それは、贋金遣《にせがねづか》いとやらの罪で、この牢へ送られた男だが、その男から聞いた話....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
あ、ごゆるりと遊んでいらっしゃい。とにかく、この一歩金、いただいて置きましょう、贋金でもないようだ。 「やれうれしや、」と婆はこぼれるばかりの愛嬌を示して、一歩....
「襟」より 著者:ディモフオシップ
ホテルでそっと襟を出して、例の商標を剥がした。戸を締め切って窓掛を卸して、まるで贋金を作るという風でこの為事をしたのである。 翌朝国会議事堂へ行った。そこの様....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
さ加減といったら、お話になったものじゃありません、慶長小判から今時《いまどき》の贋金《にせがね》まで、両がえ屋の見本よろしくズラリと並べた上、この近所の地面を買....
「外来語所感」より 著者:九鬼周造
そそがなくてはならない。そして不幸にも既に言語の通貨となりすましてしまったならば贋金を根絶することに必死の努力を払うべきである。失望するには当らない。「オールド....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
前の藩の例では死刑を免れぬのであったが、その頃朝廷から新律綱領が頒布されたので、贋金等も百両以下は死刑に処せぬ事となって、この某も何年かの徒刑で済んだ。 この....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
待ちよ、どれお見せ」 革財布をひったくり、一眼中を覗いたが、 「お気の毒さま、贋金だよ！ 一度は妾も瞞されたが、へん、二度とは喰うものか！ お前、カヤパに貰っ....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
で高め、ベリスム、ソレリアンなどという言葉すら生れたし、またアンドレ・ジイドは「贋金つくり」によって、近代劇的な額縁の中で書かれていた近代小説に、花道をつけ、廻....
「錬金詐欺」より 著者:小酒井不木
』の中にある、細工師が本当の金をもって行って、慾の深い両替屋に見せ、自分が作った贋金だと欺いて、両替屋をそそのかし、沢山の資金を出させてそれを奪う話がある。両替....
「赤げっと　支那あちこち」より 著者:国枝史郎
フーフー銀貨を吹き耳の辺へ持って行った結果、ちゃアんと芽出度く、矢張り三円五円と贋金が掴まされていたということや……。 上海は物価が非常に安く、わけても煙草が....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
ころで金を目当ての仕事が、僕は汚らわしかった。 思想家の情熱は、「救済」という贋金貸に対して集中する。 金が智慧を生む、とはよく言った。 賭博場を飛び出し....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
うにちかい品質のものだった。 その結果ほんとうに苦しんだ者は人民であった。会津贋金がもたらした悪性インフレは、領内はいうまでもないが、ひろく信越関東にまたがる....