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贖う
「贖う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
贖うの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
説を熱心に唱道した。この説は当時の神学者から見ると非常な危険思想であってその罪を
贖うにはただ焚殺の刑あるのみと考えられたのである。ガリレオ及び他のコペルニクス説....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
地獄の淵につき墜すようなものだ。反省しろ、そして実行するんだ。マスミに対する罪を
贖うには、今からでも決して遅くはないぞ!) 僕は苦しさに怺えられなかった。マス....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
た事務に取りかかった。 かの女は、今こそこの父はむす子の幼時に負うた不情の罪を
贖う決心でいるのだと思った。ときどき眼を瞑って頭を軽く振っているのは、出そうにな....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
二度三度|否無限に「小なる生命」を産み育てる。死は単なる現象に過ぎない。死は罪を
贖うことは出来ない。…… 「そこであなたにお訊ねします」有髪の僧は庄三郎へ云った....
「運命」より 著者:幸田露伴
子澄、霊壁の敗を聞き、胸を撫して大慟して曰く、大事去る、吾輩万死、国を誤るの罪を
贖うに足らずと。 五月、燕兵|泗州に至る。守将|周景初降る。燕の師進んで淮に至....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
である。或人は東京神田|須田町の某売薬株を買わせようとした。この株は今廉価を以て
贖うことが出来て、即日から月収三百両|乃至五百両の利があるといったのである。五百....
「流線間諜」より 著者:海野十三
『狐の巣』に宣告する」と首領は言った。「君には秘密にすべきマッチ箱を売った失敗を
贖うことを命ずる。但し我等の祖国は君の名をR団員の過去帖に誌して、これまでの忠勇....
「死者の書」より 著者:折口信夫
、と思われる位、凛としていた。其が、すべての者の不満を圧倒した。 姫の咎は、姫が
贖う。此寺、此二上山の下に居て、身の償い、心の償いした、と姫が得心するまでは、還....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
これがあれば世界じゅうを買うこともできる。自分の罪はいうまでもなく、人の罪でさえ
贖うことができるのじゃ、さあ帰りなされ、恐れることはない」
彼は女に三度まで十....
「三つの悲憤」より 著者:豊島与志雄
りませんでしたが、それについて阮東は、民兵団全員に責任を問い、この責任は血を以て
贖うべきであるとし、その血の犠牲者五名を選出せよと、断乎たる命令を出したのであり....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
1)。同盟と近親関係とがこれらの戦争をより一般的ならしめる。流血を見れば、それを
贖うには、より多くの血をもってしなければならぬ。そして年を経るにつれてかかる事件....
「決闘」より 著者:神西清
かつ赦して、その犠牲でもってあなたの息子の犯した怖ろしい罪を、せめて幾ぶんなりと
贖うようにさせて下さい――と書くつもりであった。しかし、母親がでぶでぶと肥った老....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
かれていた。父の子を犠牲とする祭りはユダヤにも古くから存した。父の子は世界の罪を
贖うために殺される。その肉と血にあずかるのが「聖餐」である。かかる密儀に関連して....