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「赤切符〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤切符の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
かも学生と違って、直接復興事業に携わっているのが半数以上と想像される。 次は純赤切符(といっても小学卒業内外)階級の江戸ッ子と非江戸ッ子である。その中で後の連....
空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
五箇月以上である。なお序に、袂と、帯の間を撫でまわしてみると、筥崎から佐賀までの赤切符の未改札が一枚と、小型の名刺に「早川ヨシ子」「時枝ヨシ子」と別々に印刷した....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
十四五年|前までは二等の事を中等と云った。従って一等の白切符を上等と称し、三等の赤切符を下等と呼んだ。 「はい。昔の中等です。御老体にコタえると不可ませんから…....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
から衣、ささおりの、安弁当の鰯の名に、紫はありながら、杜若には似もつかぬ、三等の赤切符。さればお紺の婀娜も見ず、弥次郎兵衛が洒落もなき、初詣の思い出草。宿屋の硯....
二等車に乗る男」より 著者:豊島与志雄
来ませんでした。そしてさんざん待ちあぐんだ後、漸く電車が来て、胸を躍らせながら、赤切符もかまわずに、二等車に乗り込んでみると、もう彼女の姿はどこにも見当りません....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
の上には、大きな風呂敷包みがあった。その又包みを抱いた霜焼けの手の中には、三等の赤切符が大事そうにしっかり握られていた。私はこの小娘の下品な顔だちを好まなかった....
一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
っていた所為だ。一等の切符さえ有れあ当り前じゃないか。 A 莫迦を言え。人間は皆赤切符だ。 B 人間は皆赤切符! やっぱり話せるな。おれが飯屋へ飛び込んで空樽に....