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「赤坂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤坂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
立派に手塩にかけて御覧にいれますから、どうかお構いなさらずにくださいまし。それは赤坂《あかさか》学院も立派な学校には違いございますまい。現在私もおばさまのお世話....
家霊」より 著者:岡本かの子
て、ちょうど、あなたぐらいな年頃だった。気の毒に、その婿は放蕩者で家を外に四谷、赤坂と浮名を流して廻った。おかみさんは、それをじっと堪え、その帳場から一足も動き....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
いつかは、何かの新聞で、東海道の何某は雀うちの老手である。並木づたいに御油から赤坂まで行く間に、雀の獲もの約一千を下らないと言うのを見て戦慄した。 空気銃を....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
に勧めると、 「もう、すんだの」と、吉弥はにッこりした。 「おッ母さんは?」 「赤坂へ行って、いないの」 「いつ帰りました?」 「きのう」 「僕の革鞄を持って来....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
地上も騒がしいぞ」 その言葉を、裏書するように、どーンと又一つ、火柱が立った。赤坂の方らしい。 「あっし達の献納した愛国号の働きも、一向無いと見えて、この爆弾....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
を加える傾向のあることである。 四月十六日から五月三十一日までの空襲で、皇居、赤坂離宮、大宮御所も災厄を受けたが、大宮御所の場合は夜間爆撃とはいえ、月明の中で....
一坪館」より 著者:海野十三
灰を煙のようにかきまわしながら、源一ののった車はどんどん郊外の方へ走っていった。赤坂から青山の通りをぬけ――そこらはみんなむざんな焼跡だった――それから渋谷へ出....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
じゃという気がしていたんだ」 「そうです、白木警部どの」とビール樽のように肥った赤坂巡査が横から口を出しました。「ここの主人の谷村博士は、年がら年中、天体望遠鏡....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
有う様で、へい、」と前掛の腰を屈める、揉手の肱に、ピンと刎ねた、博多帯の結目は、赤坂|奴の髯と見た。 「振らないのを頼みます。雨具を持たないお客だよ。」 「ちゃ....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
、馴染の歯科医へ行ったとお思い。その築地は、というと、用たしで、歯科医は大廻りに赤坂なんだよ。途中、四谷新宿へ突抜けの麹町の大通りから三宅坂、日比谷、……銀座へ....
露肆」より 著者:泉鏡花
世は出来るもの、商はするもので、五布ばかりの鬱金の風呂敷一枚の店に、襦袢の数々。赤坂だったら奴の肌脱、四谷じゃ六方を蹈みそうな、けばけばしい胴、派手な袖。男もの....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
たなためか、二人ともいつもピイピイいつていた。 この時分に二人で見に行つた館は赤坂帝国館、葵館などがおもで、チャールス・レイあたりのものが記憶に残つている。そ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
にがじゃあないじゃないかね、といいたくなるよ。ふんとうに。……新橋柳橋、それとも赤坂……ご同伴は。」 「…………」 「ちょっと見掛けませんね、あのくらいなのは。....
雪柳」より 著者:泉鏡花
を脱いだ。 自動車が来たので、かけ合った、安い値も、そのままに六本木。やがて、赤坂|檜町へ入って、溜池へ出た。道筋はこうなるらしい。……清水谷公園を一廻りに大....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
立っていて、車が停らぬうちにひらりと飛び乗り、扉を開けて入りながら運転手に、 「赤坂のフジヤマ・ホテルだ。手前で停めてくれ」と云って、立松の隣りに腰を下した。 ....