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赤旗
「赤旗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赤旗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
なみの》りなどを試みていた。しかしきょうは人かげもなければ、海水浴区域を指定する
赤旗《あかはた》も立っていなかった。ただ広びろとつづいた渚《なぎさ》に浪の倒れて....
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
行感冒がはやっていた。兵営の上には、向うの飛行機が飛んでいた。街には到るところ、
赤旗が流れていた。 そこでどうしたか。結局、こっちの条件が悪く、負けそうだった....
「俊寛」より 著者:菊池寛
しくなって、目頭が妙にむずがゆくなってくるのを感じた。見ると、船の舳には、一流の
赤旗がへんぽんと翻っている。平家の兵船だと思うと、その船に赦免の使者が乗っている....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
合羽を着たが、こればかりは風をも踏固めて通るように確とした足取であった。 が、
赤旗を捲いて、袖へ抱くようにして、いささか逡巡の体して、 「焼け過ぎる、これは、....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
する。プロペラはものすさまじい悲鳴をあげていた。すれちがう毎に他の飛行機からは、
赤旗をうちふってわれ等の快速力を咎めるのであった。 「先生、東に何が見えましたか....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
自叙伝(一) 一
赤旗事件でやられて、東京監獄から千葉監獄へ連れて行かれた、二日目か三日目かの朝だ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
居の下の急斜面は雪が固かったので、スキーをぬぐ。冷泉小屋へ行く道と分れるところに
赤旗を目標に登るべしと書いてある。
赤旗は冷泉小屋に立ててあるのだがよくわからなか....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
、(五十二字削除)というものを組織したことがあった。が、その組織後間もなく、例の
赤旗事件のために、僕等日本の同志の大部分が投獄され、そしてそれと同時に和親会の諸....
「獄中記」より 著者:大杉栄
四、兇徒聚集罪 (電車事件) 二カ年 官吏抗拒罪 五、 (
赤旗事件) 二年半 治安警察法違反 これで見ると、前科は五犯、刑期の延長....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ヒューッと弦音高く的を目掛けて切って放す。弦返りの音も冴えかえり、当たった時には
赤旗が揚がる。 鉦の音で引き退き法螺の音で新手が出る。 番数次第に取り進んだ....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
そいよいよ恐竜型潜水艦をひきいて、日本艦隊を屠り去り、そして東洋全土にわれわれの
赤旗をおしたてようという、多年の望がかなう日ではないか。その明日を前にして、貴様....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
バノフ。もう一人の巨漢は、その服装で分かるようにソ連武官――くわしくいえば、極東
赤旗戦線軍付のガーリン大将であった。 この両巨漢は、リット提督を前にして、しば....
「赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
赤旗事件の回顧 堺利彦 回顧すれば、すでにほとんど二〇年の昔である。何かそれに....
「赤兵の歌」より 著者:江森盛弥
向ってブッ放された、 最初の一発! 疾風のように、広場を横切って走った、 最初の
赤旗! ――さア! 合図だ! 心の底に蓄積されていた全ての欝憤、 復讐と、怒りと....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
るものをはじめたが、その日も丁度それに当っていて、両側の各商店では、一様に揃いの
赤旗を軒先に掲げて景気をつけていた。だがこの神楽坂では、これといって他に誇るべき....